宮澤崇史「憧れと現実を繋げる」
小さい頃、そう自転車選手に憧れた時、自分がなりたい憧れの選手がいた
彼の名はマリオ・チポッリーニ
スプリントが得意だったこともあり、彼のスプリント中の視線やタイミング、位置どりやケイデンスなどとても勉強になった。
そんな彼は1人で黙々とトレーニングする選手としても有名で、地道なトレーニングを自分を見つめながらひたすらに黙々とやるタイプの選手でもあった。
あんな選手になるにはどうしたらいいのだろう?
答えは簡単だ、レースで勝って上のカテゴリーに上がっていく。
そのチャンスは全ての選手に平等にあるチャンスだ。ただ1つそのチャンスが平等でないとしたら、走っている環境にあるだろう。
日本のロードレースを走っていることを評価してくれるヨーロッパチームは残念ながらいない。少なからず世界で活躍したいと思っている選手であるのならば、世界で評価される土俵に自分自身で上ぼらなければならない。
世界で評価される!と言う単純なことで、質問は1つ「あなたは世界で何位ですか?」に答えられれば良いのだ。
別に50位じゃなくてもいい、300位とか500位くらいには居たいよね。だって、そうでなければ世界のトップチームの人に見向きもされないから。
ちょっと脱線したので、じゃぁ、あの憧れの選手の様に走るには、その選手たちが戦っている主戦場で同じ様に戦わなければ、チャンスがないと思う。
そして、いつの日か憧れの選手は引退してしまったかもしれないけど、世界のトップ選手に挑む日が自分に回ってきたとしたら、果敢に挑戦してほしい
写真はcycling news より
写真はジョン・デゲンコルブが世界で名を轟かせた初めの頃の写真だ。初めて番手からのスプリントで完敗した。どうしようもないパワーの差を感じた瞬間だった。
でも、憧れた世界のトップ選手とスプリントをすることができたのは何故だろうか?
それは同じ土俵で戦う事を夢見て、彼らが同様に歩んできた道の上でチャンスを掴み、たまたま同じレースに出場できたからだ。
憧れる事は多くの人が若い頃思う。でも、いつしかそれが困難になり諦めてしまう人がとても多い
ただ、リアルに憧れのあの地で自分が走っている事を想像し、自分だったらこうしたら!あの憧れの選手に勝てるのでは?まで考え、その選手に挑む。
そこまでできると、こうして初めて挑戦者としてチャンスを掴むのではないかと思う。
たまたまかもしれないが、そのチャンスを手にいれる前に、僕はアントニー・ルーに勝っている。
こうした積み重ねの上にチャンスは舞い込んでくると確信している。憧れるところに自分を一度置いてみて、どう戦っているかを認識し、今を精一杯勝負することが、未来に繋がっていくことだな〜と思う。
写真はfoto roland desmetさんに撮っていただきました