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栗村修「逆行?」

Posted on: 2015.12.20
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12月18日、世界最大の自転車レース『ツール・ド・フランス』を開催しているフランスのスポーツ・メディアグループ『ASO(アモリ・スポル・オルガニザシオン)』が、2017年シーズンよりASO傘下の全てのレースを『UCIワールドツアー』から離脱させると発表しました。

UCIワールドツアーから外れる全てのレースは『UCIヨーロッパツアー』の『HC(オークラス)』として開催される予定とのことです。

以前にも、UCIとASOの確執により、当時の『UCIプロツアー』から『ツール・ド・フランス』を含むビッグレースが離脱し、『ヒストリカルレース』として開催された時期がありました。

その後、『歴史的な和解』と表現された関係修復が進み、クックソン新体制による『レース改革構想』 が発表された近年までは、表立って大きな問題はなかったようにみえていました。

しかしここへきて、再び両者の関係が悪化しはじめているようです。

現在、レース界に存在する大きな “流れ”を独断と偏見で挙げてみるならば、、、

1.世界最大の自転車レース『ツール・ド・フランス』主催者のASOが中心となって実存している『トラディショナルライン』

2.UCI(世界自転車競技連合)が”現実という縛りの中”で改革を進めようとしている『コンサバライン』

3.Velon(プロチームが出資し合って設立されたロードレースの新リーグ構想を掲げる会社)が提唱する最も先進的(理想論的)な『プログレッシブライン』

などかあります。

なにが良い、悪い、というつもりはなく、それぞれに『価値』と『弱点』が含まれています。

しかし、現状の自転車ロードレース界には多くの問題が実存しているのもまた真実であり、『トラディショナルライン』を主軸としてただ継続していくだけでは、いずれまた大きな衝撃が自転車ロードレース界を襲うのは間違いないところでしょう。

今回の件は、良い方向を模索しつつあった『大きな流れ』に対して『逆行』する出来事である気が若干します…

AUTHOR PROFILE

栗村 修 くりむら・おさむ/1971年横浜市出身。15歳から本格的にロードレースをはじめ、高校を中退し単身フランス自転車留学。帰国後シマノレーシングで契約選手となり、1998年ポーランドのプロチーム「ムロズ」と契約。2000年よりミヤタ・スバルレーシングで活躍した後、2002年より同チームで監督としてチームを率いた。2008-09年はシマノレーシングでスポーツディレクター。2010年より宇都宮ブリッツェンにて監督。2014シーズンからは、宇都宮ブリッツェンのテクニカルアドバイザーを務めた。現在は、一般財団法人日本自転車普及協会 主幹調査役につき、ツアー・オブ・ジャパン大会副ディレクターとしてレース運営の仕事に就いている。JSPORTSのロードレース解説をはじめ、競技の普及および日本人選手活躍にむけた活動も積極的に行なう。 筆者の公式ブログはこちら

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