栗村修「新城選手が15回目のグランツール出場へ」

Posted on: 2021.08.12

日本のエース新城幸也選手の「第76回 ブエルタ・ア・エスパーニャ」への出場が正式に発表されました。

新城選手自身15回目のグランツール挑戦となります。

今回は「新城選手グランツール15回出場の軌跡」を改めてまとめてみました。

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◯2003年(18歳)フランスのクラブチームで自転車をはじめる

◯2006年(21歳)コンチネンタルチーム入り
※ツール・ドゥ・リムザン総合3位

◯2009年(24歳/ネオプロ)ブイグテレコム
ツール・ド・フランス総合129位(ステージ5位)
※ダンケルク4日間総合9位

◯2010年(25歳)ブイグテレコム
ジロ・デ・イタリア総合93位(ステージ3位)
ツール・ド・フランス総合112位(ステージ6位)
※世界選手権9位/パリ〜トゥール5位

◯2011年(26歳)ユーロップカー
グランツール出場なし
※アジア選手権優勝

◯2012年(27歳)ユーロップカー
ツール・ド・フランス総合84位
※ツール・ドゥ・リムザン総合優勝

◯2013年(28歳)ユーロップカー
ツール・ド・フランス総合99位(ステージ12位)
※ベルギーツアー総合12位

◯2014年(29歳)ユーロップカー
ジロ・デ・イタリア総合127位
ツール・ド・フランス総合65位
※アムステルゴールドレース10位

◯2015年(30歳)ユーロップカー
ブエルタ・ア・エスパーニャ総合65位
※パリ〜カマンベール5位

◯2016年(31歳)ランプレ
ツール・ド・フランス総合116位
ブエルタ・ア・エスパーニャ総合106位(ステージ12位)
※2月に大腿骨骨折

◯2017年(32歳)バーレーン
ツール・ド・フランス総合109位

◯2018年(33歳)バーレーン
グランツール出場なし
※5月のツアー・オブ・ジャパンで落車負傷

◯2019年(34歳)バーレーン
ブエルタ・ア・エスパーニャ総合110位

◯2020年(35歳)バーレーン
ジロ・デ・イタリア総合89位(エースのビルバオが総合5位)

◯2021年(36歳)バーレーン
ジロ・デ・イタリア総合77位(チームメイトのカルーゾが総合2位&チーム総合優勝)
ブエルタ・ア・エスパーニャ出場(エースのランダが総合優勝を狙う)

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出場した全てのグランツールでしっかりと仕事をこなした上で、12年間に亘りオール完走を果たしてきた実績はまさに驚異的といえます。

今回のブエルタでの新城選手の役割は「総合優勝候補(ランダ)がいるチームのアシスト」という内容になります。

地元スペインの期待を背負うランダをアシストする選手として、現地での新城選手への声援もきっと大きくなることでしょう。

我々としても精一杯応援したいと思います!

AUTHOR PROFILE

栗村 修 くりむら・おさむ/1971年横浜市出身。15歳から本格的にロードレースをはじめ、高校を中退し単身フランス自転車留学。帰国後シマノレーシングで契約選手となり、1998年ポーランドのプロチーム「ムロズ」と契約。2000年よりミヤタ・スバルレーシングで活躍した後、2002年より同チームで監督としてチームを率いた。2008-09年はシマノレーシングでスポーツディレクター。2010年より宇都宮ブリッツェンにて監督。2014シーズンからは、宇都宮ブリッツェンのテクニカルアドバイザーを務めた。現在は、一般財団法人日本自転車普及協会 主幹調査役につき、ツアー・オブ・ジャパン大会副ディレクターとしてレース運営の仕事に就いている。JSPORTSのロードレース解説をはじめ、競技の普及および日本人選手活躍にむけた活動も積極的に行なう。 筆者の公式ブログはこちら

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