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栗村修「東京五輪開催の扉を開いたツール・ド・フランス」

Posted on: 2020.10.01
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国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長は、直近で開催された「ツール・ド・フランス」や「ロード世界選手権」などのメジャーサイクリングイベントが、コロナ禍に於ける巨大スポーツイベント開催の可能性を示し、東京五輪開催の扉を開いたと称賛したとのことです。

「自転車競技は非常に特別な役割を果たしてくれました。ツール・ド・フランスとロード世界選手権という国際的かつ複雑な2つの大きなスポーツイベントを見事にやり遂げ、これらの成功がスポーツ界全体に大きな自信を与えています。非常に責任ある方法で組織化してくれたUCIに感謝しています。」とコメント。

これまではワクチンなしで大規模なスポーツイベントを開催できるのかが不安視されていましたが、ここ数ヶ月で巨大スポーツイベントを開催できることが証明されたため、IOCの関係者も自信を深めているようです。

一時は東京五輪開催についてネガティブな噂が多く出回っていたりもしましたが、現在はバッハ会長自身が「東京五輪のキャンセルは考えていない」と明言しており、ツール・ド・フランスの前後で雰囲気がすっかりと変わりました。

また、東京五輪が開催される頃には、現在よりも多くの感染予防及び感染拡大防止ツールの開発が進んでいるとの期待もあるとのことで、ワクチン接種を含めて状況はより好転することが予想されています。

一部から「東京オリンピックゲームはパンデミックゲーム」と揶揄されていたことに対しバッハ会長は、「アフターコロナにふさわしいゲームになるだろう」と力強く語りました。

そして、ツール・ド・フランス開催前にツールのジェネラルディレクターであるプリュドム氏が「ツール開催をフランスのコロナ禍からの復活の象徴としたい」と語ったように、今度は東京五輪開催を世界のコロナ禍からの復活の象徴とする流れが醸成されつつあります。

ツール・ド・フランス開催が決まった当初、私自身はとても前向きな気持ちになった一方で、日本国内では「自粛ムード」がマックスに達していたこともあり、「果たして本当に開催できるのだろうか?」という不安な気持ちが大きくなっていたりもしました…。

しかし、そんな不安をよそに「ツール・ド・フランス」はコロナ禍に於ける大会開催というビッグチャレンジに見事勝利しました。

まだまだ予断を許さない状況ではありますが、一方で、この世に生きるすべての生き物の寿命というのは1秒1秒確実にカウントダウンされ続けています。そして、いつか必ず寿命はやってきます。

改めて、いまできることを精一杯継続していきたいと思います。

AUTHOR PROFILE

栗村 修 くりむら・おさむ/1971年横浜市出身。15歳から本格的にロードレースをはじめ、高校を中退し単身フランス自転車留学。帰国後シマノレーシングで契約選手となり、1998年ポーランドのプロチーム「ムロズ」と契約。2000年よりミヤタ・スバルレーシングで活躍した後、2002年より同チームで監督としてチームを率いた。2008-09年はシマノレーシングでスポーツディレクター。2010年より宇都宮ブリッツェンにて監督。2014シーズンからは、宇都宮ブリッツェンのテクニカルアドバイザーを務めた。現在は、一般財団法人日本自転車普及協会 主幹調査役につき、ツアー・オブ・ジャパン大会副ディレクターとしてレース運営の仕事に就いている。JSPORTSのロードレース解説をはじめ、競技の普及および日本人選手活躍にむけた活動も積極的に行なう。 筆者の公式ブログはこちら

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