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栗村修「リスク管理?」

Posted on: 2014.07.16
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今年の 『ツール・ド・フランス』 は開幕から波乱が続いています。

大変な盛り上がりのなかイギリスをスタートした今年のツールですが、その地元イギリスのスター選手であるマーク・カヴェンディッシュ(オメガファルマ・クイックステップ)と、クリストファー・フルーム(チームスカイ)が前半戦で早くも姿を消してしまいます。

そして、昨日の第10ステージではフルームのライバルと目されていたアルベルト・コンタドール(ティンコフ・サクソ)までもがクラッシュでリタイアに追い込まれてしまいました…

元々 『ツール・ド・フランス』 は落車の多いレースとして有名ではありましたが、近年これだけ多くの落車が続くのはやはりいくつかの原因があるのは間違いなく、何かしらの対策を打たなければ今後もこの様な事態は続いていってしまうでしょう。

個人的には、その原因の一つに無線機を駆使した戦術の高度化が挙げられると感じています。(先日のツール中継中にティンコフ・サクソの中野マッサーもこの部分について指摘していました)

数年前にUCIによる無線機廃止の動きが本格化したことがありますが、その時はチーム側から 「無線機の廃止は選手たちの命を危険に晒す」 との反発があり、ワールドツアーのレースについては未だに無線機の使用は許されている状態にあります。

しかし、勝利至上主義が進むプロのレース界に於いて、集団内での位置取りを含めた監督からの無線を使った(無理な)要求は年々高まっていることが想像され、安全を確保するための道具であったはずの無線機がクラッシュの要因の一部になるという皮肉な状況を生み出している気がします。

集団内での危険回避のための動きが逆に危険を助長しているのは間違いなく、そろそろ具体的な対策が欲しいところです。

AUTHOR PROFILE

栗村 修 くりむら・おさむ/1971年横浜市出身。15歳から本格的にロードレースをはじめ、高校を中退し単身フランス自転車留学。帰国後シマノレーシングで契約選手となり、1998年ポーランドのプロチーム「ムロズ」と契約。2000年よりミヤタ・スバルレーシングで活躍した後、2002年より同チームで監督としてチームを率いた。2008-09年はシマノレーシングでスポーツディレクター。2010年より宇都宮ブリッツェンにて監督。2014シーズンからは、宇都宮ブリッツェンのテクニカルアドバイザーを務めた。現在は、一般財団法人日本自転車普及協会 主幹調査役につき、ツアー・オブ・ジャパン大会副ディレクターとしてレース運営の仕事に就いている。JSPORTSのロードレース解説をはじめ、競技の普及および日本人選手活躍にむけた活動も積極的に行なう。 筆者の公式ブログはこちら

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