栗村修「東京五輪ロードレース男子日本代表選手」

Posted on: 2019.01.25

東京五輪開催まで残り2年を切っています。

注目のロードレースコースも発表され、参加枠の獲得ルールなどもすでにUCIから発表されています。そんな中で、やはり気になるのは、「誰が日本代表に選ばれるのか?」という部分になります。

毎回、なんとなく「もやっとした感じで選ばれているのでは?」という印象を持っている方も少なくないと思いますので、改めて選考基準をというものを確認していきたいと思います。

2018年9月6日付けで以下の選考基準がJCFより公開されています。要するに、代表選手選考については、基本的に独自ポイントテーブルにより機械的に選ばれることになります。

https://jcf.or.jp/wp2012/wp-content/uploads/downloads/2018/09/562bc0e6aa46e95d9cbc8bcfd1cc187e.pdf

◯選考時にJCF強化指定を受けている選手

◯2001年12月31日以前に生まれた選手

◯2019年10月27日付けUCI個人ランキング10ポイント以上獲得者

◯2018年UCIワールドランキング配点表のポイントに、上記リンク先の資料に記載されている独自係数表の係数を乗じて計算したポイント合計の上位者から順に選考する(選考対象期間:2019年1月1日〜2020年5月31日)。

◯参考:
・ランクA(係数10):主要UCIワールドツアーステージレースの総合成績及びステージ順位(山岳コース)、アップダウンの厳しい主要ワールドツアーワンデーレースでの獲得UCIポイントに10を掛ける(例:ツール・ド・フランス総合50位⇒20Px10=200P/L-B-L35位⇒20Px10=200P)

・ランクB(係数6):「ランクA」以外のワールドツアー及び世界選手権ロードレースでの獲得UCIポイントに6を掛ける(例:ツアー・ダウンアンダー総合50位⇒10Px6=60P/フレッシュ・ワロンヌ35位⇒8Px6=48P)

・ランクC(係数4):ヨーロッパツアーHC及び1クラスの10位以内及びステージ3位以内の獲得UCIポイントに4を掛ける(例:ブエルタ・ア・アンダルシア総合10位⇒35Px4=140P)

・ランクD(係数3):「ランクC」以外のヨーロッパツアーHC及び1クラスでの獲得UCIポイントに3を掛ける(例:K-B-K20位⇒5Px3=15P)

・ランクE(係数2):ヨーロッパツアー2クラス及びツアー・オブ・ジャパン個人総合成績での獲得UCIポイントに2を掛ける(例:ツアー・オブ・ジャパン総合優勝⇒125Px2=250P)

・ランクF(係数1):全日本及びアジア選手権を除く、上記「ランクA/B/C/D/E」以外のレースでの獲得UCIポイント(例:ジャパカップサイクルロードレース優勝⇒200P)

・ランクG(係数0.5):全日本選手権ロードレースでの獲得UCIポイントに0.5を掛ける(全日本選手権は実際のレースのレベルに対して獲得できるUCIポイントが多すぎるという判断だと思われます)

・ランクH(係数0.2):アジア選手権ロードレースでの獲得UCIポイントに0.2を掛ける(アジア選手権は実際のレースのレベルに対して獲得できるUCIポイントが多すぎるという判断だと思われます)

この様にみていくと、ワールドツアーに出場できない選手でも、例えば、ツアー・オブ・ジャパンで2019年・2020年と2年連続で個人総合優勝を飾り、更に2019年のジャパンカップでも優勝を飾ることができれば、それだけで700Pに達し、十分に東京五輪日本代表に選出される可能性があることがわかります。

東京五輪のコースは非常にアップダウンが厳しいので、今回の代表選考基準も特に難易度の高いレースの係数が高めに設定されているのが特徴といえます。

ツアー・オブ・ジャパン総合2連覇及びジャパンカップ優勝というのはかなり大変なリザルトですが、仮に日本のチームに所属していても五輪代表の可能性があるというのは夢があって良いと思います。

また、ポイント集計の期日が「2020年5月31日」に設定されているので、「2020 ツアー・オブ・ジャパン」の最終東京ステージフィニッシュ時点で代表が確定するという可能性もあります。

注目しつつしっかりと盛り上げていきたいと思います!

AUTHOR PROFILE

栗村 修 くりむら・おさむ/1971年横浜市出身。15歳から本格的にロードレースをはじめ、高校を中退し単身フランス自転車留学。帰国後シマノレーシングで契約選手となり、1998年ポーランドのプロチーム「ムロズ」と契約。2000年よりミヤタ・スバルレーシングで活躍した後、2002年より同チームで監督としてチームを率いた。2008-09年はシマノレーシングでスポーツディレクター。2010年より宇都宮ブリッツェンにて監督。2014シーズンからは、宇都宮ブリッツェンのテクニカルアドバイザーを務めた。現在は、一般財団法人日本自転車普及協会 主幹調査役につき、ツアー・オブ・ジャパン大会副ディレクターとしてレース運営の仕事に就いている。JSPORTSのロードレース解説をはじめ、競技の普及および日本人選手活躍にむけた活動も積極的に行なう。 筆者の公式ブログはこちら

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