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栗村修「スポーツとして根底にある問題の改善にむけて」

Posted on: 2015.10.27
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昨日は『明治神宮外苑 聖徳記念絵画館前』にて『ジェイ・ライド・プロジェクト版ウィーラースクール』を開催しました。

開催日が『さいたまクリテリウム』や『Jプロツアー』、その他のイベントなどと重なったため、トップ選手を会場に呼ぶことはできませんでしたが、その分通常のウィーラースクールとは違った試みをいくつか実施しました。

恐らく国内初?の試みとなる、24インチジュニアロードに『パイオニアペダリングモニターシステム』を装着し、遊び感覚のなかで子供たちの出力値の測定やペダリング解析などを行ってみました。

テストを行ったのは主に小学校中~高学年の子供たちでしたが、思った以上に高い数字がでていたことに少し驚きました。

若いうちは遊びの延長で自転車に接することが大切ですのであまり数字などには拘らない方が良いとは思いますが、それでも、例えば陸上競技であれば、小学生の頃から『50m走』やその他のタイム計測などを行いますし、順位を競う殆どのスポーツには『基準タイム』というものが存在しています。

自転車ロードレースの場合の『速い』『遅い』はあくまで競争の結果から得るパターンが多く、『自分がいまどの程度の力があるのか?』、『以前に比べてどれくらい進歩したのか?』を知るのが意外に難しかったります。

そんなウィークポイントを埋めるのがパワーメーターであり、正しく使用すればとても有益なツールであることは間違いありません。

そして、ウィーラースクールが終わったあとは神宮外苑近くのサイクルショップへ移動し、ロードレース出場を目指す自転車初心者大学生のシューズ購入&ポジション測定などに立ち会いました。対応してくださったのは元五輪代表の藤野智一さんで、丁寧なアドバイスを数多くいただくことができました。

こういった活動を通じていつも感じることは『スポーツサイクルの敷居の高さ』です。

運良く近くに『優れたハード及びソフトを提供できるプロショップ』がある場合や、気の合う仲間たちに出会えたならばラッキーですが、そうでなければスポーツとしての自転車にたどり着くのはかなり困難といえます。また、経済的な理由でこのスポーツをはじめられない子供たちも数多くいると思います。

この様な『スポーツとしての根底にある問題』を改善していくには、気の遠くなるような時間が必要なのかもしれません。

ウィーラースクールジャパン代表のブラッキー中島氏がおっしゃる様に、まずはできることを一つづつはじめ、そしてそれを根気よく継続していくことが、理想的な環境を手に入れるために重要なことなのだと感じます。

まずは言葉にする、そして実行し、継続する、改善し、更に継続していく。この全てを長期間に渡って実行できる人というのは多くはないのでしょう。

自転車の世界に踏み込んでからもうすぐ30年が経ちます。

30年前には想像もつかなかった世界がいま目の前に広がっています。

30年後にはいま想像できない世界が広がっているのでしょうか。

AUTHOR PROFILE

栗村 修 くりむら・おさむ/1971年横浜市出身。15歳から本格的にロードレースをはじめ、高校を中退し単身フランス自転車留学。帰国後シマノレーシングで契約選手となり、1998年ポーランドのプロチーム「ムロズ」と契約。2000年よりミヤタ・スバルレーシングで活躍した後、2002年より同チームで監督としてチームを率いた。2008-09年はシマノレーシングでスポーツディレクター。2010年より宇都宮ブリッツェンにて監督。2014シーズンからは、宇都宮ブリッツェンのテクニカルアドバイザーを務めた。現在は、一般財団法人日本自転車普及協会 主幹調査役につき、ツアー・オブ・ジャパン大会副ディレクターとしてレース運営の仕事に就いている。JSPORTSのロードレース解説をはじめ、競技の普及および日本人選手活躍にむけた活動も積極的に行なう。 筆者の公式ブログはこちら

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