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栗村修「U23カテゴリーまでに身につけるべき心構えやフィジカル」

Posted on: 2019.03.11
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J SPORTSでは10日より「パリ〜ニース」の放送がはじまっています。

個人的には初日から大好物の「エシェロン」が見れて大満足といったところです。

一方、3年連続での会場解説を担当するために「明治神宮外苑⼤学クリテリウム」へ行って参りました。

今年で13回目の開催を迎えた同大会ですが、私自身、最近は「大学生」のレースに関わることが多くなり、改めて事実上の「国内U23カテゴリー」にとなる学連レースの重要性を実感している次第です。

U23(大学生/早生まれは除く)及びジュニア(高校2年生・3年生/早生まれは除く)は文字通り「金の卵たち」が属している年代であり、日本国内に有効なロードレースのヒエラルキーを構築する上では最も大切なカテゴリーといっても過言ではありません。

世界的にみると「U23カテゴリー」というのは、自転車ロードレースを真剣に続けていくかどうかの最終判断の場であり、この年代を終える時に「プロコンチネンタルチーム(もしくは有力コンチネンタルチーム)」以上に属していなければ、恐らく「ツール・ド・フランス」というものは現実的に遠い存在となってしまうことでしょう。

ですから、U23とジュニアの6年間で、いかにしてロードレース選手としての基本的な心構えやフィジカルのベースを身に着けられるかが重要になってくるわけです。

以下、昨年のブログにも書いた内容ですが、ある意味で普遍的な内容でもあるので、今年も若い選手たちのために「この年代で身につけなくてはならない項目」というものを挙げておきます。

◯特殊なレースを除いたヨーロッパに於ける標準的な自転車ロードレースの走り方や戦術などを身に着ける(集団内の掟、集団内の位置取り、先頭交代の方法、横風戦略、チームカーとの連携、補給技術、トラブルの対処法、基礎的な言語能力、その他)

◯ステージレースの過ごし方を含めた旅生活のスキルなどを身に着ける(連日レースが続く環境への対応能力、世界各地を独りでも渡り歩ける最低限のバイタリティー、どの地域に行ってもアスリートとしての最低限の食事にありつけるバイタリティー、家族や友達・恋人と長期間離れても平気なメンタル、その他)

敢えて、選手個人の肉体的な才能やフィジカル強化などの項目は外してあります。

もちろん、優れたフィジカルを持っていれば、最初から特別待遇を受けることができかもしれませんが、「プロ選手になれる標準的なフィジカル(それでも特別な才能ですが…)」である場合は、やはり上記項目は最低限身につけていないと、本場のレースで自らのフィジカルを最大限に発揮するところまでたどり着くことすら難しいかもしれません。

引き続き、国内にいながらできること、本場に行かないと身に着けられないことなどを見極めながら、国内に於ける有効なヒエラルキーづくりというものを意識していきたいと思います。

AUTHOR PROFILE

栗村 修 くりむら・おさむ/1971年横浜市出身。15歳から本格的にロードレースをはじめ、高校を中退し単身フランス自転車留学。帰国後シマノレーシングで契約選手となり、1998年ポーランドのプロチーム「ムロズ」と契約。2000年よりミヤタ・スバルレーシングで活躍した後、2002年より同チームで監督としてチームを率いた。2008-09年はシマノレーシングでスポーツディレクター。2010年より宇都宮ブリッツェンにて監督。2014シーズンからは、宇都宮ブリッツェンのテクニカルアドバイザーを務めた。現在は、一般財団法人日本自転車普及協会 主幹調査役につき、ツアー・オブ・ジャパン大会副ディレクターとしてレース運営の仕事に就いている。JSPORTSのロードレース解説をはじめ、競技の普及および日本人選手活躍にむけた活動も積極的に行なう。 筆者の公式ブログはこちら

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