福島晋一「寛大な国」

Posted on: 2014.01.28

フランスにレベイユと言う新聞がある。自分のフランスの故郷、オマールの新聞で自分が初めて来た時にフランクと表紙を飾り、幸也が初めて来た時も康司と3人で表紙を飾った。

そして、先日、ノルマンディーを訪ねた際にもらった新聞は「唯一ツールを走っている日本人はオマール出身である」と言うものだった。

この表紙だけでも一つの話になりそうだ。

残念ながら、最初の写真はすぐには見つからなかったので載せられないが、すでに自分も皆、オマールから離れていても地元の人はちゃんと覚えてくれていた事が、幸也の事を応援してくれている事が、いかにもフランスらしくて嬉しかった。

日本だったら「ああ、そんな外人がいたね」で終わりそうなところであるが。それが、この国のなかなか寛大で公平なところである。

逆に地元のレースでもフランス人が勝ったら盛り上がらないと言うくらいだったから…

幸也も見てないんじゃないかな。

AUTHOR PROFILE

福島 晋一 ふくしま しんいち/岡山県出身 1971年生まれ。20歳からロードレースを初め、22歳でオランダに単身自転車武者修行。卒業後、ブリヂストンアンカーに所属し2003年全日本チャンピオンを獲得。2004年ツアー・オブ・ジャパン個人総合優勝、2010年ツールドおきなわ個人総合優勝。2003年から始めたチーム「ボンシャンス」代表に就任。2013年シーズンを最後に引退。JOCのスポーツ指導者育成制度でフランスのコンチネンタルチーム「ラ・ポム・マルセイユ」の監督として2年間の研修を経て、現在はアジアのロードレース普及を目指しアジアサイクリングアカデミーを主宰している。 アジアサイクリングアカデミー筆者の公式ブログはこちら

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