福島晋一「朝顔から読み解く世界観」

Posted on: 2020.08.21

朝顔と言えば小学校で栽培する簡単な花である。

ここ数年、家の前に朝顔を植えている。

どんどん増えて、今年はフェンスでは足りず、ツル同士が巻き付いて大変なことになっている。

ツル同志が巻き付くことはあまり、良いことではない気がして、解きほぐしてはいるが、間引きしなかったので、どうにも避けられない状況になっているが、その内淘汰されて行くと思う。

猛暑の日、夕暮れになり涼しくなった時に明日の開花に備えて準備を整えているつぼみを見ると、明日の開花というこの花にとって大イベントが準備されていることにただ一人、ちょっと興奮するのである。

花も水や肥料を与えすぎると、強くは育たないそうで、少し「いじめる」ことが強くするポイントらしい。

ここでいういじめとは、水がなくてしおれているのを適当に放っておくということだ。

そうやって、草木やはたまた動物たちはこの苦難をDNAに記憶させて進化してきたと思う。

進化論において、動植物はやみくもに進化して、たまたま方向が当たった者が生き残ったという考えを僕は支持しない。

明らかに意思をもって進化していると考える。

トビウオが飛ぶのはたまたまではなく、そういう意思を持って進化してきていると思う。

何の意思なのか?

私はこの宇宙、もしくは宇宙の外側に人間の英知やスーパーコンピューターをも超えたものがあると考える。

そして、人体の神秘から男や女の性でさえすべてその中から組み込まれていると考える。

繁栄から絶滅まで性によるものだと考える。

その論法で言うと、このコロナウィルスも意味があって生まれてきたことになる。

この試練を乗り越えるために人々はあーでもない、こうでもないと混乱している。

そして、取っている選択肢が決して人類の生存の道に進んでいないのは、これも人間の性なのではないか。

動物が生存するために最低限必要なものは生きる環境と食べ物である。つまり、農業、漁業が大事である。

教育は豊かな社会のために必要なことであるが、その教育を受けたはずの人間たちが、自ら破滅への道を選択しようとしていることがこの世のこっせいさであり、人間の性であるような気がしてならない。

時差ボケで朝5時に目覚めると、朝顔が開花していた。

8時には太陽でしなびてしまうこの朝顔の美しさを写真にとって、刹那的な美しさを愛でる日課はしばらく続きそうだ。

AUTHOR PROFILE

福島 晋一 ふくしま しんいち/岡山県出身 1971年生まれ。20歳からロードレースを初め、22歳でオランダに単身自転車武者修行。卒業後、ブリヂストンアンカーに所属し2003年全日本チャンピオンを獲得。2004年ツアー・オブ・ジャパン個人総合優勝、2010年ツールドおきなわ個人総合優勝。2003年から始めたチーム「ボンシャンス」代表に就任。2013年シーズンを最後に引退。JOCのスポーツ指導者育成制度でフランスのコンチネンタルチーム「ラ・ポム・マルセイユ」の監督として2年間の研修を経て、現在はアジアのロードレース普及を目指しアジアサイクリングアカデミーを主宰している。 アジアサイクリングアカデミー筆者の公式ブログはこちら

福島 晋一の新着コラム

NEW ENTRY