三瓶将廣「もっと気軽に参加できる自転車レースを作りたい!その実現に向けて『コンパクトバイクレース』がスタート」

Posted on: 2017.02.19

昨年、プレ大会として取り組みをスタートさせたCompact Bike Race(コンパクトバイクレース)。その記念すべき第1回大会が、4月22-23日に開催が決定し、プロデュースの1人、私、三瓶将廣がこのイベントに込めた思いや狙い、そして魅力を紹介いきたいと思う。

■もっと気軽に参加できる自転車レースを作りたい!
これまでBMXレースを紹介したくても、実現するために越えなくてはならないハードルがいくつもあった。例えば、「どこで」BMXレースが見れるんですか?という質問に対して、神奈川県川崎市が拠点である僕には、地元で気軽に紹介できる距離にはBMXレースコースは存在しない。

他にもやってみたいけど「BMXバイクを持っていない」、「ちょっと私には難しいな」など、初心に帰らないと気づかない部分が多く見つかり、それは競技の入り口を狭めている1つの原因なのではと考えるようになった。

しばらく考えていると「BMXレース」という形にとらわれている自分がいることに気づいた。「FIFAワールドカップ」もサッカー、「Jリーグ」もサッカー、「フットサル」もサッカー、「公園でボールを蹴る」もサッカー。

それであれば、BMXレースをもっと身近にできる方法がある!距離も300mでなくていい、ジャンプも土でなくてもいい、もっと言えば自転車のジャンルもなんでもいい!そしてたどり着いた、誰でも簡単に参加できる自転車レースが「Compact Bike Race」

■10秒に込めたたくさんの想い!

BMXレースの要素は残しつつ、距離は全長約80m、時間にしたら10秒前後で通常のBMXレースの1/4ほどに縮小。セクションも大小のサイズの違った幅広いパンプトラックを使用し、どんな方でも安全かつ楽しめる設計に。

そしてCompact Bike Raceの最大の特徴はもちろん「Compact」=どんな場所でも開催できるということが最大のポイントと考えている。

やはり皆が参加しやすい場所、観戦しやすい場所で開催することで、触れ合う機会もグッと増えるのは間違えない。施設側や、イベント側としても、「やってみたいな!」と思えるサイズ感に注目してみた結果が今回の形となっている。

前述したようにBMXレースの要素を取り込んだ万人向けの自転車レースだが、専門的競技要素も盛りだくさん取り込んでいる。

まずはBMXレースと同様のスタートシステム、ProGateスタートゲートを採用。テクニック面はもちろん、いざゲートに入るとレース独特の緊張感や集中状態を再現。パンプトラックをクリアする際のプッシュ動作を通して、バイク上でのバランス感覚や、体重の移動/荷重など養う。

コーナーはバームではなくて、あえて平で滑りやすいフラットコーナーを採用。現代のBMXレースはアスファルトバームが標準化されたことにより、コーナリング技術の低下を感じている。その為BMXレースの原点に戻ったフラットコーナーにし、技術/戦術面の向上を狙った。タイヤのグリップを感じながら、もっと熱いコーナリングスリルを味わってほしい。

また、コーナー後の立ち上がりでは、瞬時のダッシュが要求され、そこから一気にゴールまで駆け抜ける。各所で必要な技術的な要素はもちろん、1周をまとめる能力等、10秒の中にいろんな思いを凝縮した自転車レースが完成した。

もう1つのポイントはビンディングではなくフラットペダルを使用するところ!バイクコントロールはフラットペダルで身につけてほしい。その理解を深めて行きたい、そしてこのルールに感謝される日も近いはず・・・。

■老若男女、オールジャンル誰でもウェルカム!
クラス分けは未就学児クラスから大人まで、誰でもOK!今年からはActive OYAZIクラス(35歳以上)が設定され、どんどん盛り上がってもらいたい!

前回のプレ大会でも、我が親父が15年ぶりくらいにレースへ参加していた。疲れすぎず、適度に楽しめて、何より「コレならできる!」と思わせられたことが、コンパクトにして良かったと思った瞬間であった。

またどんなバイクでも参加してほしいという思いがあった。早速プレ大会から想いは届き、カゴ付きキッズMTBからドロップハンドルのシクロクロスバイクまで、様々な種類の自転車が同じ場所で楽しめた。

競技力という面でも、自転車基礎乗車スキルの基盤はBMXレースにあり、全ての自転車ジャンルの選手に、遊び感覚で取り入れてもらえたらなお嬉しい!ランニングバイククラス(4-5歳)ももちろん設定、次の道を見つけるキッカケに是非。

■4月22-23日 アクティブキッズフェスタにて開催!
いよいよ本格始動、まず第1回大会は昨年同様アクティブキッズフェスタ会場にて開催が決定。目標としては年間で4大会開催を目指して、準備を進めている。強化と普及、これの両立を実現して続けていきたい。パンプトラックは、どこへでも簡単に持ち運んで設置できる仮設の国産パンプトラック「Compact Pump」を利用している。

では早速いろんな想いを詰め込んだCompact Bike Raceへ、是非遊びに来て下さい!みんな1周したら盛り上がること間違えなし!お待ちしています。エントリー開始は2月20日(月曜日)正午から!

<2016年11月に行われたプレ大会の模様>

レースに利用している国産パンプトラックの「Compact Pump」
https://www.compact-pump.com/

AUTHOR PROFILE

三瓶 将廣 さんぺい まさひろ/川崎市出身。プロBMXライダーであり、一般社団法人SYSTEMATIC BMXの代表を務める。5歳からBMXレースを始め、中学校入学と同時に拠点を海外へ移し、これまで17年間18カ国にて、レースに取り組んできたライダーである。全日本選手権3連覇、2011年アジア選手権優勝。日本を代表するプロライダーの一人。現在、ライダー業の傍ら、BMX/自転車普及活動を目的に、一般社団法人SYSTEMATIC BMXの代表としても活動している。 筆者の運営する公式サイトはこちら

三瓶 将廣の新着コラム

NEW ENTRY