三瓶将廣「7月の世界選でリベンジ!ヨーロピアンカップ、ベルギー大会レポート」
皆さんこんにちは、三瓶将廣です。4月3〜5日に開催されたUECヨーロピアンカップ第1−2戦ベルギー大会に、SYSTEMATIC BMX海外参戦プログラムとして参加してきました。日本から10名の選手が参加し、新たな収穫や厳しい戦いなど、大会の様子をお伝えします。
3月27日に出発した今回のベルギー・ゾルダー遠征は、現地合流組も合わせ選手は10名、スタッフ2名(三瓶、宮崎大地)の今までの帯同では最大人数でした。そして、下記スケジュールをこなし、遠征のメインイベントであるヨーロピアンカップに参戦しました
・ロンドン五輪レプリカトラック パペンダルSXトラック練習 レポート
◆ヨーロピアンカップ初参戦
自分自身も過去に数回参加したことがあり、昨年は長迫吉拓がエリートクラスで表彰台にあがる好成績を残したことでも記憶に新しいヨーロッパでのBMXレースシリーズ。
今回チャレンジカテゴリーに6名、チャンピオンシップカテゴリーに4名が初挑戦しました。ヨーロッパは国が陸続きといこともあり参加人数も多く、レベルが高いことで知られています。
さらに今大会の会場は2015年の世界選手権大会と同じコースと言うこともあり、参加国は30カ国を越え、トータル3.000人オーバー!15−16歳ボーイズクラスは1クラスだけで200人を越える、ヨーロッパ歴史上最大人数の大会となりました。
メイボ−ベルギーチームのフランクにブースエリアを協力していただきました。
◆日付を越えての戦い:チャンピオンシップカテゴリー
チャンピオンシップカテゴリーのレースは金曜日、土曜日の夜に行われ、照明のトラブルとエントリー数の多さが重なり、長丁場のレースとなりました。日本からは松下巽、吉村樹希敢、朝比奈綾香、山口大地の4名が参戦。
Photo:Hashikawa Ken
Photo:Hashikawa Ken
Photo:Hashikawa Ken
エリートクラスではトップ集団を走る場面も見られ検討するも、クラッシュなどあり男女ともに予選を通過することができませんでした。しかし、今年からジュニアエリートにあがった山口大地が健闘しました。
両日とも順当に決勝へ勝ちあがり、1日目決勝は第1バームを3位で立ち上がるも、その後ミスがあり4位でゴール。2日目は優勝を狙って決勝のスタートへ送り出し、全てが噛み合う流れがきていました。
しかし、スタートでの僅かな遅れが響き、集団から抜け出せないまま第2ストレートへ。その後相手のミスもあり2位へ浮上。トップをロックオンしたところで転倒し、結果的には8位に終わりました。
だがジュニア1年目にして順当に決勝へ進めたことは良い流れで、今まで自分も含め日本チームが苦戦してきたところであり、ユース育成を始める際に最初に掲げた目標「ジュニア昇格時、世界で戦える準備ができている」という流れに乗り遅れていないように感じました。
Photo:Hashikawa Ken
その他の決勝進出メンバーも山口大地と同年齢=ジュニア1年目の選手が表彰台を独占し、以前から戦ってきたメンバーなので、このまま世界選手権でも波に乗り続けることが最大の課題なのでは、というのがレース後の感想です。
初日の決勝は夜12時をまわり、2日目も会場を出発したのが12時前でした。気温も−4度とタフなシチュエーションでしたが、これまた初めての経験となりました。
◆世界選に向けての課題探し=チャレンジカテゴリー
世界選手権大会決勝進出者も多く参加したチャンレンジカテゴリーでしたが、日本からの参加も6名中5名が決勝進出経験者でした。
Photo:Hashikawa Ken
Photo:Hashikawa Ken
Photo:Hashikawa Ken
Photo:Hashikawa Ken
Photo:Hashikawa Ken
しかし、2歳刻みの下の年齢が多かったものの、ヨーロッパのレベルの高さに苦戦をしいられました。予選は人数が多いということもあり2ヒート制で行われ、1ミスが命取りとなるレースでした。
初日、女子クラスは畠山紗英、丹野夏波が共に予選を通過することができないなど、彼女たちのレース人生にとって大きな影響を与える1日となりました。男子は健闘するものの、中井飛馬、佐宗恭、橋本颯馬の準々決勝進出が1番よく、僕自身もチャレンジクラスで決勝進出者を出せなかったのは初めてでした。
悔しさのあまり夜も眠れず、エリートのレース終了後全員分のバイクメンテナンスを4時まで行い、完璧な状態で2日目に臨みました。
メンテナンスに協力してくれた松下巽、吉村樹希敢には感謝です。ウォームアップから改善し、惜しくも転倒で勝ち進めなかったメンバーもいましたが、畠山紗英が準々決勝、準決勝を1位で通過し、決勝へ進出しました。
決勝では4位と様々な課題を感じるレースになりましたが、今回参加した目的は7月の世界選手権大会の事前調査であり、たくさんの刺激を受けてここからどう改善していくかが、本当の勝負=レースだと思っています!
◆ヨーロッパの強さ
レース以外で感じたことはまた別の機会に書くとして、今回の遠征では選手たちにとって新たな気付きが多く、まだまだ伝えきれていない事が多いと感じました。
また現地でお会いしたMTBクロスカントリーコーチの小田島梨絵さん、ロードチームコーチの橋川健さんとも、今後の自転車競技強化についてのお話ができたりと、増々可能性を感じて帰ってくることができた遠征でした。
7月の世界選手権までに修正し、それ以外の面でも来週からはじまるワールドカップシリーズ、5月からのジャパンシリーズでも今回得たことを発揮するのが楽しみです。選手自身もライバルを知り、リベンジに燃えていることでしょう。
協力いただいた皆様、日本から応援いただいた皆様、ありがとうございました!次回帯同は来週火曜日からワールドカップ第1戦 イギリス・マンチェスター大会です。