三瓶将廣「浮かび上がった次の課題、スタートゲート!W杯第2戦レポート」
オランダで開催されたUCI BMX SXワールドカップシリーズ第2戦より帰国しましたので、現地での様子をレポートします!
大会直前レポートはこちらから!開催会場となったオランダ オリンピックトレーニングセンター・パペンダルについては、こちらの記事をどうぞ!
photo:MaDa Clix
Photo : Craig Dutton
直前レポートでもお伝えしたように、今年で5年連続のワールドカップ開催となったオランダ・パペンダル。晴天に恵まれた大会初日のオフィシャルプラクティスとはうってかわって、大会2日目は強風が吹き荒れる中で予選が行われました。
総勢138名(ランキングトップ16人を除く)で、48名の狭い通過枠をかけてあらそられた男子エリートクラス。日本からは3名が出場するも、松下巽選手と吉村樹希敢選手はそれぞれ5-3-4位(総合60位)、4-3-5位(総合61位)で通過はなりませんでした。
一方、怪我の回復状況から急遽参戦を決意した長迫吉拓選手が、本調子ではないものの3-1-3位と安定した走りでまとめ、全体の25位で1/8決勝へ駒を進めました。
Photo : Craig Dutton
女子エリートには瀬古遥加選手が参戦しましたが、24人まで通過できる予選で36位となり、次の準々決勝へは進出できませんでした。今回瀬古選手は各セクションをクリア出来ており、予選1ヒート目は3位と健闘し、予選通過圏内でしたが、その後のヒートではスタートで挟まれてしまい、実力を封じ込められたままレースが終了となりました。
予選動画:bmxlive.tv
大会最終日に行われた決勝トーナメントは、日本からは長迫選手が1/8決勝に出場。不調ながら次の準々決勝へ進める実力はあるなと考えていましたが、1/8決勝の3ヒートともにスタートで挟まれてしまい全体の51位で復帰戦を終えました。
レース後本人から届いたレポートには「スタート前から良いフォームのイメージが浮かばなかった」とあり、復帰戦の調整レースとしては悔しいところでしたが、日本チームとしては長迫選手が早期に復帰ができ、さらに少量ではあるがポイントも獲得できたので、ポジティブな流れで終えたと思います。
長迫吉拓選手 1/8決勝映像
元日本国籍で、現在オーストラリア代表の榊原魁(Kai Sakakibara)は、1/8決勝に進出し最終ヒートまで4名が同ポイントと僅差でしたが、惜しくも 最後1ポイント届かず総合35位でした。
◆次なる課題はスタートゲート!
先月のワールドカップ第1戦レポートでは「フリースタイルのようなバイクコントロール習得」が課題とレポートしましたが、今回のコースは各選手が慣れているコースだったのでそこまで大きなミスもなく、抜かれることもなかったです。
では、次の課題はなにか?
それは昔々から言い継がれ、BMXレースの勝敗の80%を決めると言われている「スタートゲート」なのではないか。
Photo : Craig Dutton
もちろんこれまで気付かなかったわけではなく、日本でも世界大会で使用しているものと同じスタートゲートがあるので、国内で練習もできます。しかし、フォームが確立していない、成功率が悪いなど、改善点はあり、さらにはパワーの差を理由にしがちで少し逃げていた傾向があるのではないかと、改めて考えさせられた大会となりました。
今大会の決勝ではスタートゲートから8mヒル下までの1位と2位とのタイム差は0.001秒、1位と3位は0.002秒。
ほんの少しの遅れが命取りとなるため、できるだけ正確な動きの繰り返しを実現するためには、まずはフォームの確立、最後は精神面のコントロールが必要でしょう。
次回ワールドカップは少しあいて8月のスウェーデン大会です。引き続き応援よろしくお願いします。その前の世界選手権ベルギー大会まで2ヶ月、僕の好きなスタートゲートの改善、チカラの見せ所です!まずはここから取り組んでいきたいと思います!
Photo : Akabane Vision Films | #19三瓶将廣 17歳