福島晋一「理想と現実の間で苦しむ国」
フランスの3原則を勉強してきた。いま大量の移民に悩むフランスであるが「自由、平等、博愛」の3原則に加えて「無宗教」という原則を持っている。そして、フランスほど、男女平等をうたっている国も少ないであろう。
その外国人、特にイスラム教徒がフランスに住むのであればフランスの生き方を教えるというのが、市民養成と言われる「formation civique」である。なかなか面白い先生で女性の事などを面白おかしく話をしていた。
20人ほどの生徒は、アルジェリア人が多かったが、イラン人やカメルーン人もいた。日本人は自分だけ。他にも中国人が一人、マダガスカル人が一人。講義は普通のフランス語で行われて、アルジェリアやモロッコなど、フランス語を母国語とする人間も多かったので自分でもついていくのがやっとであった。
自分はラシスト(人種差別主義)ではないと自称していたアルジェリア出身khaled先生の面白かった言葉を書きとめておこうと思う。
まず最初に、多様性「diversite」と、異なる事「difference」は違うということ。フランスには多様な人間が住んでいるが人種差別をすることなく、多様性の中で一緒に生きる方法を見つけるということ。
その中でお金持ちが、車のように沢山妻を持てる一夫多妻制を批判していた。その中で、世界で一番遅れている国とはどういう国か?という問いに、あなたが思い浮かべた国は、外国人が少ない国だろうと言われた。まさしく、その通りだ。
だから、フランス人は多様性の中でうまくやろうとしているがもちろん課題も多い。人種主義者が多いのも事実だ。
子供を身ごもった母親を強制送還できない。そうしたら、フランス中のアルジェリア人が子供を作った…
家の主は男? イエス OR ノー
答は ノー
では、家のシェフは誰?
先生はとてもダイナミックな人で元ジャーナリスト。短い休憩時間に貴重な話をしてくれた。印象深かったのは、人間は働かなくてはならないこと。疲れてへとへとになっても、家でだらけているよりも体の状態は良いと言っていた。
どこか、彼からはベルナールと同じ匂いを感じた。