福島晋一「キャろン トろワ!(フランス語で43)」

Posted on: 2014.09.17

どんどん歳をとっていく。歳をとればとるほど、分からない事が増えていくのはどういうことだろう。疑問も増えるが分からない事も増える。分かっていたつもりであった事に気がついて、それについて調べるが、本当の真実は何かと考えると迷宮入りをしてしまって

人生は短すぎる。

分かったつもりでやっていた頃の方がうまくいっていたかもしれない。

考えすぎるとよくないから、物事はどんどんシンプルにする方向に持って行こうと言う事で、最近、物事の整理に追われているが整理している片っ端から興味がわく事が入ってくるので一向に減らない。

ラポムチームの運営はなかなか素晴らしいのは、予定やスケジュール管理がしっかりなされている点だ。ここだけの話だが、もう来季戦力外の選手はすでに通告されている。ヨーロッパで生き残るのは大変だ。

自分もチームのUCIのページで何故か一番上の監督として登録されているからか選手から問い合わせがよく来る。今の世の中、よっぽど実力がない限りスポンサーなどを持ってこないとチームには入れないのが実情だ。

知り合いから頼まれてそれを断るのはつらい。チームが見つからなければ引退という道をとらざるえないが、まだモチベーションにあふれている。

ただ、そういう選手に限って、今所属するチームの事をよくは言わない。チームにも貢献できていない事を棚に上げて、今年はチームが悪くて成績を上げられなかったと言う。

そういう選手は毎年のようにチームを変えるしかない。逆に残れたり、上にあがれる選手は環境に対して文句を言わずに、黙々と成績を上げる。

自分は今までのキャリアの中でチームが悪くて成績を上げられなかったと思ったことはなかった。小さいチームにいれば、自分の為に走るチャンスが増えるし、大きなチームにいれば自分に勝つ力がなくてもチームで勝てる。

いい所ばかりに目を向けて選手時代はそれで良かった。監督となると逆だ。

白髪が増える~

AUTHOR PROFILE

福島 晋一 ふくしま しんいち/岡山県出身 1971年生まれ。20歳からロードレースを初め、22歳でオランダに単身自転車武者修行。卒業後、ブリヂストンアンカーに所属し2003年全日本チャンピオンを獲得。2004年ツアー・オブ・ジャパン個人総合優勝、2010年ツールドおきなわ個人総合優勝。2003年から始めたチーム「ボンシャンス」代表に就任。2013年シーズンを最後に引退。JOCのスポーツ指導者育成制度でフランスのコンチネンタルチーム「ラ・ポム・マルセイユ」の監督として2年間の研修を経て、現在はアジアのロードレース普及を目指しアジアサイクリングアカデミーを主宰している。 アジアサイクリングアカデミー筆者の公式ブログはこちら

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