高木聖雄「人気スポーツにある4つの共通点」
現役終了後、BMXパフォーマーでプロになりたい僕は、約1年前のアクティブキッズフェスタでのJumpショー以来、「どうしたらBMXが人気スポーツになるのか」常にアンテナをはり考えてきました。そして、この1年で出した自分なりに研究したことについて書いてみる。
まず、「ショー」という物を行う上で、よくあるのは
ショーをする ⇒ すごいと思われる ⇒ 普通の事
この図式のように僕は思います。すごい事をして、すごいと思われるのは普通の事だと思います!
そうではなくて、目指すべき事はこれだと思います。
ショーをする ⇒ ファンになる ⇒ また見にいく
当たり前のようですが、落ち着いて考えてみるとなかなか出来ていないものです。つまりこの「また見にいく」にすれば、人気スポーツになるという事です。ここから広がる事は多くあるでしょう。ファンが増える、ライダーも増える、社会的価値も上がる。。。etc
じゃーどうしたら、「また見にいく」の行動をしてもらえるのだろう?と考えました。そこで人気スポーツにある、4つの共通点に気がつきました。
1、キャラクター
ショーを見て、ただ「BMXに乗って、飛んだすごい人」。という印象だけでなく、その飛んでいる人の「キャラクター」により強い印象を持ってもらう事。つまり覚えてもらうという事。
例えば、僕に例えれば「トシオっていうんだ」、「フルフェイスのヘルメットか」、「世界一目指してるんだ」、「必殺技はスーパーマンか」
など。「このBMXはすごい」以外の情報を覚えてもらうようにして、僕という人間を知ってもらう事。
人気スポーツのラグビーや、フィギュアスケートなども正直「ラグビーのキックや走りがみたい」や「スケートの回転が見たい」って思う人は少ないと思います。何故なら、それらは今ネットやYouTubeで見れるからだと思いました。
結局、「ラグビーの五郎丸ポーズがみたい」や「浅田真央ちゃんに会いたい」という、「キャラクター」にファンになっているのです。BMXも「トシオの必殺技スーパーマン」が見たいと思わせる事が大切であると思いました。
2、エンターテイメント
ショーを行うプレヤー側としては、「よし、かっこいい技を見せるぞ」や、「これすごいでしょ」と見せたい所ですが、基本的にこういったスポーツを極めた人たちが行うレベルは、一般の人にはわかりにくく、とてつもないレベルのすごい事になってしまいがちです。
見た目にすごい事も大事ですが、その中で、少しでいいのでエンターテイメントがいると思いました!ショーに来ている人は基本的に、「楽しもう」、「笑おう」という心構えで来ているはずです!
少しショーの緊張感の中に、「すごい」というより「笑顔」を入れると、気も休まり更に集中してみて頂けると思いました。BMXのショーで言うなら「トレイン」連なって飛ぶ。や簡単な技で同時に飛ぶなど。
3、ドラマ
ショーの中でいろいろな技を行うわけですが、その技を取得するまでには血のにじむような練習があった上で、ショー当日があるのです。つまり、技を簡単にこなしてしまえばそれは、「簡単なんだ」と思われるわけです。
それでは、ショーの中での技の価値があがりません。
その技に価値を付けるには「ドラマ」が必要なのです。しかも、その当日初めて来た人にも、まるで今まで、そいつと二人三脚でここまでがんばって練習してきた!っと感情移入して頂けるような、演出を行い、まるで共に技に挑戦しているような気持ちになるように。
技が決まったときは、「わーすごい」ではなく「よっしゃ」っと自然に声がでるようなドラマが必要だと思います。BMXのショーでしたら、技に挑戦する前の行動やMCの話や、可能であれば短いビデオでその技のストーリーを見てもらう。
4、コミュニケーション
さーすごいショーをした、これで満足でしょ!ではなく、人気スポーツの選手はファンとのコミュニケーションを大切にしているそうです。今流行のアイドル達もとにかく「お客様と目を合わせろ」っと意識しているそうです。見ているファンは「うわ今俺の事みた」っと思いまた、会場に足を運ぶそうです。
BMXのショーでしたら、とにかくお客様の目を見ながらハイタッチをしていく!これが、プレイヤーへの興味がぐっと上がる方法だと思います。そして、話たり写真をとるなど、とにかくコミュニケーションを取る事!
僕自身もこれは実感してます。「少し今日は会場の盛り上がりが悪いかな。」と思った時も、飛んでその後ハイタッチをして行くとグッと会場の声援が大きくなった経験があります。
これが、僕なりのこの一年での研究でした。これをクリアするにはMCや演出など必要な事がありますが、自分のベストを尽くして、より多くのファンを作れるようにまたがんばります。
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