福島晋一「新年あけましておめでとうございます。」

Posted on: 2014.01.03

昨年度は自分にとって一生忘れられない刺激的な年になりました。

そして、自分の心境の変化も大きく。
自転車に乗れない日々があんなに怖かったのですが
今では逆に周囲に自転車に乗った方が良いぞと指導されるぐらいです。

自分にとっては新しい門出が刺激的すぎて
自分が選手であったことなど忘れてしまいそうです。

あるツイッターで、勝つことだけを考えている選手よりも
気楽に楽しんでいる選手の方が勝つことが多いと書かれていたのを読んで
そういえばそうだなと思いました。

あるフランスの地元のレースで絶対勝ちたいと思ってスタートして
独りですべてのアタックに反応して、乗っていない逃げに追いつき
最後の集団スプリントで2位に入ったことがありました。

1位だった選手が降格で優勝できたのは良かったのですが
勝つ気満々を見せるとほかの選手は自分の後ろについてくるだけでよくなります。

そういう状況に陥らない為にアシストがお膳立てして、エースに勝てる状況を作り出すのがプロのレースです。

当時、アシストがいなかった自分は火の車だったわけですが、そういうレースを走って
独りで走って勝すべというものを常に考えていました。

脚を使わなくてはいけないところでは使う。
使わなくてもいいところは温存する(敵を使う)。

勝ちを重ねていくにつれて、温存しにくくなります。

そういったときの勝つ選手の姿勢として
気楽に楽しみながら、ポイントだけは逃さないスタイルが身についてきたわけです。

今の新しい門出では、自分は今のところすべてのアタックに反応しています。
見聞を広げることと凝り固まりつつ頭を解す意味でも

今年はそういう意味付けにしております。
今からいうのもなんですが来年以降に期待してください!

AUTHOR PROFILE

福島 晋一 ふくしま しんいち/岡山県出身 1971年生まれ。20歳からロードレースを初め、22歳でオランダに単身自転車武者修行。卒業後、ブリヂストンアンカーに所属し2003年全日本チャンピオンを獲得。2004年ツアー・オブ・ジャパン個人総合優勝、2010年ツールドおきなわ個人総合優勝。2003年から始めたチーム「ボンシャンス」代表に就任。2013年シーズンを最後に引退。JOCのスポーツ指導者育成制度でフランスのコンチネンタルチーム「ラ・ポム・マルセイユ」の監督として2年間の研修を経て、現在はアジアのロードレース普及を目指しアジアサイクリングアカデミーを主宰している。 アジアサイクリングアカデミー筆者の公式ブログはこちら

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