宮澤崇史「Tour de Bintan」

Posted on: 2013.11.14

今年2回目のツール・ド・ビンタン。

ビンタン島は亜熱帯で熱いが、ホテルのプールから眺める海と、このイベントを応援してくれている島の子供達の笑顔が忘れられないのだ。今年はシンガポールにも3泊滞在したので、6日間の長いバカンスとなった。

シンガポールにあるサイクリングジム「アスリートラボ」ではローラーに乗ってのデモレースを行った。これはシンガポールのテレビで流れるようだ。
こちらに動画UPしてます。→リンク

F1のコースを回ったり、小児癌の子供達との交流と充実した時間を過ごせた。

笑顔溢れる元気な子供たちは遊んで遊んで!!と離してくれないほどパワフル。
すっかりこちらがパワーを貰った感じだ。子供達との触れ合いは私の心に響く事が多く、スポーツ選手としてこういった機会を今後も続けていきたいと心から感じた。最高に素敵な時間だった。

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ビンタン島までは高速船で1時間強、穏やかな海には大型タンカーが碇泊していて、アジアのハブ港である事も実感出来る。

島では多くのサイクリストが既にトレーニングを始めていた。初日は午後にITT(個人タイムトライアル)があるからだ。私もスタートに合わせて見に行ってみると、日本人選手もちらほら。
シンガポールを拠点に走ってるネクストステージの選手達とウォーミングアップに同行する。私は走らなかったが、みんな真剣な眼差しで走ってる姿を見ていたらちょっとだけ走りたくなった。

2日目
160km
CAT3で走り始め、島を回る。朝からどんよりしていた空から雨が降って来るが、気温が下がりすぎず全く気にならないし、逆に快晴で暑すぎるより楽に走れる。
エイドステーションにはバナナとバウムクーヘンが待っていてくれるので、補給食は梅丹リキッドのみ。
それでもオフシーズンで蓄えた身体はエネルギー満タンで、1回のバウムクーヘンタイムと、梅丹リキッド1本で走り切った。
やっぱりここでも、地元の子供達の応援が力になった。沿道で大声を上げて応援してくれるし、一緒に走ってついてこようとしたりと、彼等も楽しんでいた。

3日目
CAT1107km
去年も走ったカテゴリー1
ゲストライダーなので、3位以内に入らないように走らなければならない。
前半のアタック合戦が落ち着きそうな所で飛び出してみるが、追いつかれてしまったので後半に向けて集団内で走る。
最後のKOMからゴール迄は10kmほど、そして残り3kmの所に石畳のロータリーがある。
雨が降るとツルッツルに滑るロータリーは大落車が起きてもおかしく無い。
KOMでペースが上がった集団から頂上でアタックがかかったので、ここで乗って、ロータリーが過ぎたら戻る作戦に出る。
集団も50mほど後ろに見えながら3人で逃げ、ロータリーを過ぎる頃後ろを向くとだいぶ離れてしまっている。前もそれほどペースが上がってないが、後ろも牽制に入ってしまっている。展開に積極的には参加できないので、必要最低限でローテーションに入る。
ロータリーを抜け、2人になってしまい、どうしようも無くなってしまったので1人逃げしてちょっと隠れて4位で今年も無事ゴールした。

レースが朝10時に終ったので、パッキングを早く済ませてプールへ。 泳いでBARでリラ~ックス。今年もとっても楽しいイベントでした。

もちろんシンガポール料理にも舌鼓しましたよ!

ツアーパーティでも美味しお料理を食べ、シンガポールでは レッド・チリ・クラブやペッパー・クラブ、お腹いっぱい食べました。

また来年も行くつもりでいます!本当に楽しいので サイクリストのみなさん是非一緒に行きましょう。
そして何よりも、今回もサクソバンクの皆様には大変お世話になりました。本当にありがとうございました!!

AUTHOR PROFILE

宮澤 崇史 みやざわ たかし/1978年生まれ。イタリア在住自転車プロロードレーサー。高校生でシクロクロス世界選手権に出場、卒業後イタリアのチームに所属。しかし2001年、母に肝臓の一部を生体移植で提供し手術のハンディもあり戦力外通告を受ける。再びアマチュア選手としてフランスで活動し実績を重ね 2007年アジアチャンピオン、2008年北京オリンピック出場、2010年全日本チャンピオンになる。2012・2013年はカテゴリの最も高いUCIプロチームに所属。2014年のジャパンカップで現役を引退。 筆者の公式ブログはこちら

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