橋川健「ボート選手の代表辞退についておもうこと」

Posted on: 2017.04.01

このボート日本代表の中野選手は2009年のU23世界大会で2位。2016年のリオオリンピック アジア・オセアニア予選で2位に入賞しリオオリンピックの代表にも選出されているが、2017シーズンは代表の活動を辞退するらしい。

<中野紘志オフィシャルウェブサイト:今シーズンの代表選考の辞退について。>
写真:上記リンク先より

理由は活動費を捻出できないから・・・

日本のロードチームに所属する選手は「国内他種目と比較してもとても恵まれている」し「海外自転車チームと比較してもとても恵まれている」と思います。もちろん、ユーラシアの選手への待遇もグローバルな視点で見ればとても恵まれていますし、このような環境をサポートしてくださるスポンサー各社の皆様には感謝の言葉しかありません。

しかし、不幸なのは一部の選手は才能に恵まれながらも、良い環境に身を置き、そこから脱せなくなる事。戦う為にグローバルな環境に身を置かなければ、グローバルな結果を得る事は出来ないのは当然のことなのにね。

中野選手のような世界大会で入賞経験があり、会社を辞めてまで競技に打ち込んできた選手が「金銭」を理由に海外遠征を諦め、「代表の外で頑張ろう、国体に専念しよう」と言わせてしまうのはとても残念ですね・・・

それぞれ事情や環境はあると思いますが、また世界で活躍できるよう頑張って欲しいと思います。

AUTHOR PROFILE

橋川健 はしかわ けん
/1970年5月8日生まれ。千葉県出身。
 20歳で全日本アマチュア選手権で2位に入賞。その後、渡欧しベルギーのクラブチーム”G.S.Kotrijk”に所属。翌年にクラシックレースで海外初優勝。1995年にトニステイナーと契約しプロレーサーとして欧州で本格活動。1999年以降、国内に戻りブリヂストンアンカー、マトリックスパワータグで活躍し、全日本プロフェッショナル選手権優勝、ツールド北海道総合優勝するなどの成績を残す。2010年には若手育成チーム、チームユーラシアの監督を務め、シクロクロス日本王者、竹之内悠などの実力者を輩出。2015年よりニュージーランド籍のコンチネンタルチーム「チャンピオンシステム」の監督を就任。 ■Champion System Conti Cycling Team ■チャンピオンシステム

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