福島晋一「余裕」

Posted on: 2014.02.06

トーマボークレアー(チームヨーロッパー)がメディアに「4月まではベストにならない」と公言しているのを聞いて、随分、鎖骨骨折からの復帰早いな。と思うと同時に強い選手だから、こういう事が言えるのだなと思う。

3月のレース、手を抜くわけではないが狙わない事で、狙うべきレースに集中できる。

うちのチ-ムの選手達は、レギュラーになろうと、初戦からしのぎを削っている。

強い選手は自信もあり、余裕もある。

だから、休むべきところでは休み、狙うところでは結果を出せる。

そうではない選手は常に必死で、休むべきところも休めない代わりに、結果を出すべき時も結果を出せずに暗く沈む。

ただ、常に必死である、そういう時期は必要だ。

そういう時に周囲から学んで、人は結果を出す方法を学んでいく。

だからと言って、トーマと同じようにすればよいかと言えばそうじゃない。トーマが4月までトップにならないなら、エースじゃない選手にとっては4月までがチャンスなわけだ。

周囲と同じ事をするときにメリットある時もあれば、逆の事をすることでメリットがある時もある。

AUTHOR PROFILE

福島 晋一 ふくしま しんいち/岡山県出身 1971年生まれ。20歳からロードレースを初め、22歳でオランダに単身自転車武者修行。卒業後、ブリヂストンアンカーに所属し2003年全日本チャンピオンを獲得。2004年ツアー・オブ・ジャパン個人総合優勝、2010年ツールドおきなわ個人総合優勝。2003年から始めたチーム「ボンシャンス」代表に就任。2013年シーズンを最後に引退。JOCのスポーツ指導者育成制度でフランスのコンチネンタルチーム「ラ・ポム・マルセイユ」の監督として2年間の研修を経て、現在はアジアのロードレース普及を目指しアジアサイクリングアカデミーを主宰している。 アジアサイクリングアカデミー筆者の公式ブログはこちら

福島 晋一の新着コラム

NEW ENTRY