ジロ第5ステージ 新城は不運の落車もアシストをこなし138位「この後は明日走ってみて判断する」
今大会初の山頂フィニッシュとなったジロ・デ・イタリア第5ステージ。レース終盤に集団を襲った突然の嵐で、サバイバルレースの様相を呈した戦いは、最後、少数のゴールスプリントとなり、ディエゴ・ウリッシ(イタリア/ランプレ・メリダ)が制した。新城幸也(チームヨーロッパカー)はレース終盤の補給地点で落車。その後レースに復帰し138位でレースを終えた、また別府史之(トレック)は105位となった。
強風の中でも快調に走っていた新城(Photo Miwa IIJIMA)
ジロ・デ・イタリア第5ステージは、強風の吹きつける中、序盤に11名の逃げグループが形成され、新城幸也の所属するチームヨーロッパカーからはトニー・ユレウルとビォンヌ・トウーリオの2選手が入った。
しかし、メイングループとのタイム差は最大5分ほどしか開かず、終盤の山岳に入る手前で吸収されてしまった。
序盤に逃げる11名の中に2人のチームヨーロッパカーの選手(Photo Miwa IIJIMA)
選手たちが山岳に入ると、突然、集団を嵐が襲う。強風に加え、冷たい雨が吹き付け、選手たちの体力を奪っていく。
この時点で集団は3つ、4つと分断され、先頭集団は30人程度となる。ゴール13km手前で、先頭集団からヨーロッパカーのダビデ・マラカルネがアタック。しかし、その後吸収され、上り基調のゴールを得意とするディエゴ・ウリッシ(ランプレ・メリダ)が第5ステージを制した。
チームオーダーで、今日の上りゴールのスプリントを任されていた新城は、山岳に入る前の補給地点で捨てられたボトルが前輪に絡み、激しく落車。
右手薬指、小指に深い擦過傷、さらに尾てい骨を強打し怪我を負った。その後、集団に復帰し、ピエールのアシストをこなした後、激しい痛みに耐えながら10分33秒遅れの138位でゴールした。
ゴール直後は、第6ステージ以降の出走が危ぶまれたが、チームドクターの診断を受け、自転車に乗ってみて様子を見るという状況となった。
新城はレースを振り返り、「今日は最後の上りゴールでスプリントを任されていたのに、残念。あまりの痛みで、今日で終わるかも・・・という思いで、最後ピエールのアシストをした。とにかく、明日、走ってみて判断する。」と、語った。
嵐の中、痛みをこらえて走る新城 (Photo Miwa IIJIMA)
明日の第6ステージはコースの変更があり、10km延長され、サッサーノ~モンテカッシーノ、257km。ラスト8.5kmからの2級山岳は最大勾配10%。ゴールまではは5~6%の登りゴールとなる。
【ジロ・デ・イタリア 第5ステージ結果】
1位 ディエゴ・ウリッシ(イタリア/ランプレ・メリダ)
2位 カデル・エヴァンス(オーストラリア/BMCレーシング) +1”
3位 ジュリアン・アレドンド(コロンビア/トレックファクトリーレーシング)
4位 リゴベルト・ウラン(コロンビア/オメガファーマ・クイックステップ)
5位 ラファル・マイカ(ポーランド/ティンコフ・サクソ)
105位 別府史之(日本/トレックファクトリーレーシング) +6’12”
138位 新城幸也(日本/ユーロップカー) +10’33”
【個人総合成績】
1位 マイケル・マシューズ(オーストラリア/オリカ・グリーンエッジ)
2位 ピーター・ウェーニング(オランダ/オリカ・グリーンエッジ) +14”
3位 カデル・エヴァンス(オーストラリア/BMCレーシング) +15”
4位 リゴベルト・ウラン(コロンビア/オメガファーマ・クイックステップ)+19”
5位 ラファル・マイカ(ポーランド/ティンコフ・サクソ) +26”
【大会オフィシャルページ】
http://www.gazzetta.it/Giroditalia/2014/it/index.shtml
(記事:TeamEuropcar PR Manager Miwa IIJIMA)