バスク一周第4ステージ 新城幸也はゴール前の山岳で遅れ26位「明日はステージ優勝を狙って頑張る」
スペインで開催中のブエルタ・アル・パイスバスコ(UCIワールドツアー)は10日、第4ステージが行われ、ヴァウテル・プールズ(オランダ、オメガファルマ・クイックステップ)が山岳ステージを制し優勝。新城幸也(チームヨーロッパカー)は1分7秒遅れ、26位でフィニッシュした。
必死に上りをこなす新城(Photo Miwa IIJIMA)
今大会のクイーンステージとなる、第4ステージはカテゴリー1級と2級の、急こう配の上りが5回繰り返される過酷な山岳ステージ。特にカテゴリー1級の山岳は標高はさほど高くないもののきつい傾斜があり、激坂区間が選手達を苦しめることとなった。
第4ステージ コースプロフィール
チームのオーダーは、とにかく個々の登坂力を出し切ること。特にツール・ド・フランスで2度山岳ステージで優勝し、山岳賞も獲得しているピエール・ローラン(フランス)は区間優勝も狙える存在だが、このステージでは「ユキヤはシーズン通して自分のために働いてくれるのだから、今回はユキヤを、できるだけサポートするよ」と、レース前語った。
ピエールの言葉に応えるよう、新城は上り区間に入るたびに繰り返されるクライマーたちのアタック合戦に耐え、各チームのクライマーしか残っていない集団に必死に食らいつき上りをこなしていく。
しかし、ゴール直前にある最後の1級山岳で遅れ、トップから1分7秒遅れの26位でゴール。総合成績では2分遅れの21位となった。
優勝したヴァウテル・プールズ(Photo Miwa IIJIMA)
レース後、新城は「今日は、上り勝負。自分はなるべくタイム差をつけられずに、もっと上位でゴールしなければならなかった。残念だ。でもゴールまで精一杯出し切ったし、調子は良いので、明日はステージ優勝を狙って頑張ります」と語った。
ステージでは26位フィニッシュとなった新城(Photo Miwa IIJIMA)
総合成績を大きく下げたことに落胆の色は隠せない様子だが、ピュアクライマーではない新城がこのステージでトップから1分ほどでゴールしてきたことは、チームから高く評価されている。
明日を含めレースは残り2ステージ。最終日は個人タイムトライアルとなっているため、実質ロードレースは第5ステージが最後。カテゴリー2級の山岳から始まり、3級を2回、1級、そして、2級とアップダウンのが繰り返し、第5ステージも激しいレースになることが予想される。
(記事・写真:MIWA Iijima)