ブエルタ第16ステージ 新城は難関山岳を乗り越え勝負の3週目へ
ブエルタ・ア・エスパーニャは9月7日、第16ステージが行われ、超級山岳ステージを逃げグループから最後は独走でフランク・シュレク(ルクセンブルク、トレックファクトリーレーシング)が優勝した。メイングループ内でレースをこなした新城は29分5秒遅れの大集団でゴールしている。
元チームメイトと談笑しながらスタートを待つ新城(Photo Miwa IIJIMA)
第16ステージはカテゴリー3級が2回。2級が3回、そして、1級を越えて最後は超級山岳の山頂ゴールとなる185km。
この日は逃げに乗ることを命じられていたチームヨーロッパカーの新城だが、スタートと同時に飛び出した5名の選手の逃げ集団の中に、ツール・ド・フランスでチームの山岳エースとして走った、ピエール・ローランが入り、あっさりと逃げグループの形成に成功。その後、後続から追いついた4名が合流し9人での逃げグループが形成される。
どのチームも連日の激しいアタック合戦とタフなコースから疲れが見え、メイン集団は一気にスローペースなレースとなる。
最後の激坂区間に入るピエール・ローラン(Photo Miwa IIJIMA)
最大20分以上のタイム差が開いた逃げグルーブからは、最後の超級山岳に入る前から遅れだす選手がではじめ、ピエールも残り26km地点で脱落。
逃げグループから生き残ったのは2名。ゴールまで残り3kmの激坂区間に入り、終始、積極的に攻めていたフランク・シュレックが、ベテランの意地をみせ独走優勝となった。ピエール・ローランもあきらめずに粘りの走りを続け5位でゴール。新城は29分5秒遅れの大集団でゴールしている。
レース後、山を下る支度をする新城(Photo Miwa IIJIMA)
レース後新城は「チャンスがあれば逃げたかったけど、スタートからピエールが逃げに入ったので、チームとしては良い展開。後続集団はスローペースだったからもっと前でゴールできたけど、1級山岳で集団が中切れ(分断)してしまって後ろに取り残された。各チーム、各選手がギアの選択に悩んだステージだったと思う。明日はとにかくゆっくり休んで回復に努めます」とコメントを残した。
レース後も約300kmの移動を終え、深夜になってホテルに入るというスケジュールで、さすがに疲れが隠せないことろもみえるが、休養日を挟んで、最終週へ最高のコンディションで臨みたいところだ。
(記事:TeamEuropcar Miwa IIJIMA)