全日本ロード、佐野と萩原が日本一に!熱戦の模様は7月5日にJスポーツで放送

Posted on: 2014.07.01

6月27日から岩手県八幡平市で行われた全日本選手権タイムトライアル・ロードレースは、29日最終日を迎え、ロードレース・エリート男子で、佐野淳哉(那須ブラーゼン)が初優勝。またロードレース・エリート女子では、萩原麻由子(ウィグル・ホンダ)が2年ぶり4度目の日本チャンピオンに輝いた。

■佐野淳哉が渾身の逃げ切りで初タイトル

27日、ロードレースのコースの一部を使用して行われた全日本選手権タイムトライアルでは、5月に行われたジロ・デ・イタリアでも活躍した別府史之(トレックファクトリーレーシング)が優勝。

出場選手の中で唯一、世界最高峰カテゴリーUCIプロチームに所属する別府。力の違いと好調さを見せつけ、2日後のロードレースでも優勝し、2冠を狙うことを宣言した。

しかし、力勝負では分のある別府だが、他の選手がチームで勝負に挑むため、戦いは様々な思惑が交錯する心理戦が、勝敗を大きく左右することとなった。

レース当日の天気予報は雨。そのため、レース前に周回数が2周回短縮され14周回、221.2kmで行うことが発表された。

スタート直後から強まった雨は、次第にコース上に濃霧を発生させ、選手たちの視界を奪い過酷な状況となった。そうした中、序盤から逃げがきまり、最終的に11名の逃げグループが形成された。

佐野淳哉(那須ブラーゼン)、井上和郎(ブリヂストンアンカー)、平塚吉光(愛三工業レーシング)、阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)、野中竜馬(シマノレーシング)、山本元喜(ヴィーニファンティーニ・NIPPO・デローザ)ら、有力チームがしっかりと逃げに送り込む形となった。

後続のメイングループでは、逃げに送り込んだチームが集団牽引に加わらず、別府史之が先頭で集団のペースをあげることになる。

その後も、集団内は協調体制がとれず、先頭との差は縮んでは開いての繰り返しとなった。そして、レース終盤、残り2周でいよいよメイングループがペースアップを開始したタイミングを見て、先頭から井上がアタック。そこに佐野と山本元喜が喰らいつき、トップグループはついに3人に絞られた。

最終週回に入っても協調体制のとれないメイングループを尻目に逃げ続けるトップグループ。最後の登りで佐野が単独でアタックし、そのまま、独走で優勝を飾った。優勝大本命の別府は後続集団でゴール。9位でレースを終えた。

■萩原と與那嶺の一騎打ちは萩原が制し2冠を達成
エリート女子は、昨年の覇者與那嶺恵理(サクソバンクFX証券)と、王者奪還に燃える萩原麻由子(ウィグル・ホンダ)の一騎打ちが予想された。

27日のタイムトライアルでは、與那嶺のタイムを上回った萩原が勝利。そして29日のロードレースでも、やはり2人の意地がぶつかり合った。

8周回で行われたエリート女子。與那嶺は、ロードレースでの雪辱を誓い、残り2周で単独で飛び出し、勝負を決めにかかったが、萩原が驚異的な追い上げをみせゴール直前で與那嶺を交わし2冠を達成した。

【番組放送予定】
大会の模様は7月5日にJスポーツ4で放送予定。エリート男子のレースを中心に熱戦を振り返る。
解説:栗村修 実況:永田実
詳細はJスポーツのホームページから

男子エリート結果
優勝 佐野淳哉(那須ブラーゼン) 5:41:49
2位 井上和郎(ブリヂストン アンカー) +10秒
3位 山本元喜(ヴィーニファンティーニ・NIPPO・デローザ) +15秒

女子エリート結果
優勝 萩原麻由子(ウィグル・ホンダ) 3:52:02
2位 與那嶺恵理(サクソバンクFX証券) +13秒
3位 合田祐美子(早稲田大学) +2分34秒

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