寒さと戦った299km。新城幸也、ミラノ〜サンレモ2度目の挑戦は95位。
イタリアに春を告げるレース、ミラノ〜サンレモが23日に行われ、新城幸也(チームヨーロッパカー)が出場。299kmという距離、そして寒さとの戦いとなったレースは、スプリント勝負となりアレクサンドロ・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ)が優勝。新城は11分42秒遅れの95位でレースを終えた。
ゴールスプリントを制した、アレクサンドロ・クリストフ(Photo Miwa IIJIMA)
別名「プリマベーラ(春)」と言われる伝統のレース、ミラノ~サンレモ。1日で299kmの距離を走る、UCI公認のレースとしては最長のレース。新城は2010年以来2度目の出場となったが、朝から曇りがちで、時より雨がパラつくスタート地点の気温は10度を下回る肌寒さの中、厳しい戦いを強いられることとなった。
チームとしてはロンドンオリンピック、トラック競技・オムニウムの銀メダリスト、ブライアン・コカと、直前のティレーノ・アドリアティコで調子が良かったトニー・ヒュエールのスプリントで勝利を狙う作戦でレースに臨んだ。
レースがスタートすると、冷たい雨に吹き付ける横風、途中、みぞれに変わり、130km地点の山岳では雪という最悪のレースコンディションで途中棄権する選手が続出。
チームからエースを命じられていた2名の選手も220km付近でリタイヤ。この時点で、残っているチームヨーロッパカーの選手は新城を含む2名のみ。新城は自分のための走りに切り替えた。
序盤から逃げていた6名の選手が、一人、二人と脱落しながら、メイン集団はペースを上げて、残りの逃げ選手を追う。アタック合戦で活性化する集団内にいた新城は残り30km地点で遅れ、11分42秒遅れの95位でレースを終えた。
299kmを走りきった新城(Photo Miwa IIJIMA)
極寒の中、299km走りきった新城は、「距離は全く問題ない。とにかく寒さとの戦いだった。手の感覚もなくて、ボトルも取れない状態で寒さに完敗だったけどね。でも、2010年に出たときはもっと前に遅れだして、完走できなかったから、それを思うと、コースが少し変わったとはいえ、進歩したかな。自分にもチャンスはあると思う。また、来年、狙いたいレースの一つとして考えたい。」と語った。
表彰式が始まる中ゴールし、レースの過酷さを語った新城。ウインドブレーカーには水滴がはっきりとわかる。(Photo Miwa IIJIMA)
新城はひと月ぶりにフランスの自宅へ戻り、次戦は3月29日からコルシカ島で開催するクリテリウム・インターナショナルに出場予定。
記事・写真 Miwa IIJIMA】