ツール第5ステージ 200km超の大逃げ実らず新城幸也ステージ優勝逃す カベンディッシュが今大会初V
2013ツール・ド・フランスは、3日、第5ステージが行なわれ、日本チャンピオン新城幸也(チームヨーロッパカー)が、序盤の逃げ集団に入るものの、残りおよそ9km地点で集団に吸収。最後は、集団スプリントをマーク・カベンディッシュ(オメガファルマ・クイックステップ)が制し、今大会初となるステージ優勝を飾った。
第5ステージは、フランス南部、カーニュ・シュル・メールから、フランス第2の都市マルセイユまでの228.5km。平坦ステージに設定してあるものの、山岳ポイントが途中、4箇所に設けられ、逃げが決まる可能性もあるとされていた。
そうした中、レース開始直後に、6人の逃げグループが形成。その中に日の丸を身にまとった日本チャンピオン新城幸也(チームヨーロッパカー)も入ることに成功した。さらに、チームメートのケビン・レザも入り、チームヨーロッパカーは、逃げきり体制を整えていく。
その後、集団は、6人の逃げグループに最大12分の以上の差を許し、後半戦に備える格好となる。
残りおよそ50km、徐々にペースをあげてきたメイングループに合わせて、ペースアップを行う、先頭グループから、2人の選手が脱落し、先頭は4人の逃げグループとなる。
逃げ切りを狙う新城が、途中、逃げグループ内での牽制に入ることを避け、積極的にアタックする場面もあったが、強力なスプリント陣が、しっかりと顔を揃えるメイングループは瞬く間に、先頭との差を詰めていく。
12km地点手前、最後の登りで、先頭グループを射程圏内に捉えたメイン集団は、下りに入り、残り9km地点で新城を吸収。最後まで粘ったアレクセイ・ルツェンコ(アスタナ)も、残り4km地点で吸収されると、集団はスプリント勝負へと移っていくこととなった。
激しい位置取り合戦が続く中、唯一列車を組み、万全の体制を整えていくのは、オメガファルマ・クイックステップ。強力なアシスト勢の発射台から万を持して飛び出したマーク・カベンディッシュが、マイヨ・ベールを着るペテル・サガン(キャノンデールプロサイクリング)の追い上げをものともせず、貫禄の勝利。
カベンディッシュは、今大会ステージ初勝利。ツール通算24勝目をあげた、スーパースプリンターが、マイヨ・ベール獲得にむけて反撃の狼煙をあげることとなった。
また、200km以上を逃げ続けた新城は、「できることはやった。ステージ優勝を意識していたので悔しいです」と、コメントした。この日、総合順位に大きな変動はなく、第4ステージに引き続き、サイモン・ゲランス(オリカ・グリーンエッジ)がマイヨ・ジョーヌを着用している。
【ツール・ド・フランス2013 第5ステージ リザルト】
1 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファルマ・クイックステップ) 5時間31分51秒
2 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、スカイ プロサイクリング) +0秒
3 ペテル・サガン(スロバキア、キャノンデール プロサイクリング) +0秒
4 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル) +0秒
5 ロベルト・フェラーリ(イタリア、ランプレ・メリダ) +0秒
65 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー) +0秒
【個人総合(マイヨ・ジョーヌ)】
1 サイモン・ゲランス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 18時間19分15秒
2 ダリル・インピー(南アフリカ、オリカ・グリーンエッジ) +0秒
3 ミヒャエル・アルバジーニ(スイス、オリカ・グリーンエッジ) +0秒
4 ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド、オメガファルマ・クイックステップ) +1秒
5 シルヴァン・シャヴァネル(フランス、オメガファルマ・クイックステップ) +1秒
【ポイント賞(マイヨ・ヴェール)】
1 ペテル・サガン(スロバキア、キャノンデール プロサイクリング) 111 pts
2 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファルマ・クイックステップ) 76 pts
3 アレクサンドル・クリツォフ(ノルウェー、カチューシャ チーム) 76 pts
【山岳賞(マイヨア・ポワ)】
1 ピエール・ローラン(フランス、チーム ヨーロッパカー) 10 pts
2 サイモン・クラーク(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 5 pts
3 ブレル・カドリ(フランス、アージェードゥーゼル ラモンディアル ) 5 pts
【新人賞(マイヨ・ブラン)】
1 ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド、オメガファルマ・クイックステップ) 18時間19分16秒
2 アンドルー・タランスキー(アメリカ、ガーミン・シャープ) +16秒
3 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) +19秒