ツール第7ステージ ペテル・サガンがライバルを突き放す値千金のステージ優勝!

Posted on: 2013.07.06

自転車ロードレースの最高峰、ツール・ド・フランスは5日、第7ステージが行なわれ、中盤からレースを席捲したキャノンデール・プロサイクリングチームの組織的な戦略が成功し、ペテル・サガンが優勝。今大会初勝利をあげた。マイヨ・ジョーヌを着るダリル・インピー(オリカ・グリーンエッジ)も集団でゴールし、マイヨ・ジョーヌを守った。

第7ステージは、フランス南部地中海沿いの街、モンペリエから北上し、アルビまでの205.5km。コースは中級山岳ステージに位置づけられ、コースに散りばめられた4つの山岳ポイントが、ピュアスプリンター達を苦しめることとなった。

レース序盤にイエンス・フォイクト(レディオシャック・レオパード)とプレル・カドリ(アージェードゥーゼル・ラモンディアル)の2人の逃げが決まる。

しかし、残り100kmを切り、メイングループをキャノンデール・プロサイクリングが主導権を握ると状況が一変する。起伏が続く中盤から後半にかけて、一気にペースをあげ、ゴールスプリントに持ち込みたい、ライバルチームのスプリンターたちを一気に篩にかける。

結果、マーク・カベンディッシュ(オメガファルマ・クイックステップ)やアンドレ・グライペル(ロット・ベリソル)を置き去りにすることに成功。キャノンデールは、そのまま主導権を握り続け、マイヨ・ベールを着る、ペテル・サガンのステージ優勝、そしてスプリントポイントの上積みにむけて万全の体制を整えていく。

その後も、キャノンデールがコントロールするメイン集団は、3人の逃げを許すものの、その差を射程圏内に捉えながら、一定のペースをキープ。残り3kmで逃げる3人を吸収すると、勝負はゴールスプリントへ。

残り300mでキャノンデールの列車の脇から、アルゴス・シマノのジョン・デゲンコルブがアタック。しかし、その番手に飛びついた、ペテル・サガンが、ゴール手前で交わし、チームの期待に応えるステージ優勝をしっかりともぎ取った。

サガンのステージ優勝は今大会初。これでポイント賞2位につけるグライペルに94ポイントの大差をつけることに成功したサガン。マイヨ・ベールを狙うライバルスプリンター達に差をつける値千金のステージ優勝となった。マイヨ・ジョーヌを着る、ダリル・インピーは、同タイムの集団でゴールし、マイヨ・ジョーヌを守ることに成功した。

スプリンター達が相次いで脱落した第7ステージ。新城幸也(チームヨーロッパカー)にとっては、ステージ優勝を狙うチャンスはあったものの、チームのエース、ピエール・ローランのアシストに徹し55位でゴールしている。

第8ステージから、いよいよピレネーに突入。今大会初の超級山岳が設けられ、ついに総合優勝争いに大きな動きが出てくることが予想される。

【2013ツール・ド・フランス第7ステージ リザルト】
1 ペテル・サガン(スロバキア、キャノンデール プロサイクリング) 4時間54分12秒
2 ジョン・デゲンコルプ(ドイツ、チーム アルゴス・シマノ) +0秒
3 ダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、チーム サクソ・ティンコフ) +0秒
4 ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド、オメガファルマ・クイックステップ) +0秒
55 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー) +0秒

【個人総合(マイヨ・ジョーヌ)】
1 ダリル・インピー(南アフリカ、オリカ・グリーンエッジ) 27時間12分29秒
2 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、スカイ プロサイクリング) +3秒
3 サイモン・ゲランス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) +5秒
4 ミヒャエル・アルバジーニ(スイス、オリカ・グリーンエッジ) +5秒
5 ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド、オメガファルマ・クイックステップ) +6秒
59 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー) +3分47秒

【ポイント賞(マイヨ・ヴェール)】
1 ペテル・サガン(スロバキア、キャノンデール プロサイクリング) 224 pts
2 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル) 130 pts
3 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファルマ・クイックステップ) 119 pts

【山岳賞(マイヨ・アポワ)】
1 ブレル・カドリ(フランス、アージェードゥーゼル ラモンディアル ) 12 pts
2 ピエール・ローラン(フランス、チーム ヨーロッパカー) 11 pts
3 サイモン・クラーク(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 5 pts

【新人賞(マイヨ・ブラン)】
1 ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド、オメガファルマ・クイックステップ) 27時間12分35秒
2 アンドルー・タランスキー(アメリカ、ガーミン・シャープ) +16秒
3 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) +19秒

【関連動画:2012ジャパンカップで来日を果たしたサガンの独占インタビュー】

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