アジア大会 トラック最終日もメダルラッシュ 梶原悠未、佐藤水菜、今村・兒島ペアが金メダルを獲得
中国・杭州で開催中のアジア競技大会は9月29日、トラック競技の最終日。この日も金メダルラッシュが続き、女子オムニアムで梶原が、男子オムニアムで今村・兒島ペアが、そして女子スプリントでは佐藤水菜がそれぞれ金メダルを獲得。3日連続で3つの金メダルを獲得となった。
また、男子ケイリンでは、中野慎詞が決勝に勝ち進んだものの、中国選手の奇襲に屈し4位に終わった。
貫禄を見せた梶原 photo:JCF
■貫禄の金 女子オムニアム
女子オムニアムに出場したのは東京五輪銀メダリストの梶原悠未。来年のパリ五輪での2大会連続のメダルを狙う彼女が、世界レベルの走りで序盤から圧倒した。
スクラッチ1位、テンポレース2位、エリミネーション1位で暫定トップで迎えた最終のポイントレース。ポイントで迫る香港を相手に緻密なレース運びでポイント差を縮める余地を与えず、最終のスプリント周回もきっちりとトップで駆け抜けて金メダルを獲得。今大会2冠に加えて、前回大会に続く2連覇も達成した。
photo:JCF
▷梶原選手のコメント
「今日は戦略的に走ることができて、思い通りのレース運びができました。今日の走りは、来年のオリンピックに繋がると思います。これからも応援よろしくお願いします。」
【女子オムニアム 結果】
1位 梶原悠未(日本) 138ポイント
2位 LEE Sze Wing (香港) 127ポイント
3位 LIU Jiali (中国) 121ポイント
アジア大会 二冠🥇🥇🎉
表彰台の1番高いところから見た景色、感じた想いは一生大切にして生きていきます。
パリオリンピックに向けて、また母とスポンサーの皆様、支えてくださる皆様と一緒に、日々楽しみながら取り組んでいきます💖
これからも応援、サポートよろしくお願いします✨ pic.twitter.com/085Pbwvsft
— 梶原 悠未 Yumi Kajihara (@Yumi_Kajihara) September 29, 2023
■落車に屈することなく金メダル獲得 男子マディソン
今村駿介、兒島直樹でペアを組んで挑んだ日本代表。序盤に今村が落車し、その影響で、韓国と一進一退のレース展開となっていく。それでも、日本チームは意地の走りで接戦に持ち込み、最終のスプリント周回で先着したことで、韓国と同ポイントながらも、日本代表のポイントが優先されて優勝。金メダルを獲得した。
photo:JCF
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▷今村選手のコメント
「結果的に勝てて良かったです。兒島選手が全部助けてくれたので、兒島選手のためと思って必死でした。途中の落車で、痛みとの闘いでしたが、それでも集中力を切らしたらダメだと思い耐えながら走りました。でも、やってはいけないミスでしたので、今後は気を付けたいと思います。ケガをしっかり治して、オリンピックに向けて再始動して行きます。」
▷兒島選手のコメント
「余裕を持って戦えると思っていたのですが、序盤の落車で思うように走れなくて結果的に接戦となってしまいました。最後はきつかったですが、日本のためにも勝たなくてはいけなかったので、2人で息を合わせて、力を振り絞って頑張りました。今村選手とも初めて組んだのですが、良い経験になりました。」
【男子マディソン結果】
1位 日本(今村駿介、兒島直樹) 54 ポイント
2位 韓国 54ポイント
3位 カザフスタン 37ポイント
やはり鎖骨が折れていました🙅♂️
破片が肩の血管付近に散ってたので
血管損傷してたら、だいぶまずかったみたいです😨転けてから、無我夢中で乗り始めて
投げ続けてとったメダル🥇で
病院の先生や周りの患者さんが喜んでくれました😁チームドクター内田先生の迅速な対応により明日手術できそうです pic.twitter.com/U3BSjdAkzR
— 今村 駿介 Shunsuke Imamura (@ShunsukeImamura) October 2, 2023
■佐藤、太田が2人ともに表彰台へ 女子スプリント
日本からは、ケイリン金メダリストの佐藤水菜と、太田りゆが出場。2人ともに準決勝まで勝ち進んだものの、太田りゆが中国選手相手に敗退。
一方、予選の200mフライングタイムトライアルで”10秒587”を叩き出し、日本記録を更新した佐藤水菜は、その後の勝ち上がりで1本も落とすことなく決勝に駒を進めた。
佐藤は、その決勝でも、太田を破った中国選手相手にきっちりと2本を先取して金メダルを獲得。ケイリンに続いて2つ目の金メダルを獲得した。
準決勝で敗れ3-4位決定戦にまわった太田は、死闘の末、最終的に3位銅メダルを獲得。この結果、表彰台には日本人選手2人があがった。
▷佐藤選手のコメント
「昨日の予選から、ジェイソンコーチと戦略的に戦って来たのが、良い結果に繋がったと思います。中国の選手はとても強く、アジアの中でも一番警戒していました。
その中国の選手に対して、しっかり自分の力を出して勝ち切ったことは凄く自信になりました。この大会を通して、自分の気持ちも凄く前向きになれて、自身の成長も感じられたので、とても嬉しいです。」
▷太⽥選手のコメント
「今大会は、競技生活のなかでも本当に一番きつかったです。最後、勝ち切ることで今までよりも成長した自分になれると思って一生懸命走りました。きつい中でも踏ん張れたので、来年のオリンピックに繋げられるように頑張ります。」
【女子スプリント リザルト】
1位 佐藤水菜(日本)
2位 YUAN Liying (中国)
3位 太⽥りゆ(日本)
photo:JCF
Congratulations for me🥇✖️2
アジア大会でケイリン、スプリントで優勝しました🏆
予選のタイムは自己ベスト兼日本新記録でした😆#TEAMJAPAN
手厚いサポートありがとうございました🫶 pic.twitter.com/l2Nc8zPlzQ— 佐藤水菜(Mina Sato) (@satomina15306) September 29, 2023
■奇策に屈し中野が4位 男子ケイリン
太田海也、中野慎詞の若きスプリンターが出場した男子ケイリン。日本のお家芸とも言えるこの競技では絶対に負けられない戦いとなるなか、太田海也が準決勝でまさかの敗退。香港選手の不用意な動きに対応できず、不本意な結果となった。
一方、世界選手権銅メダリストの中野慎詞は、決勝に駒を進めたものの、中野であったが、逃げ切りという予想外の展開に対応できず、 4位という不本意な結果となりました。準決勝で敗退した太⽥は、7-12位決定で先着、全体の7位でレースを終えた
▷中野選手のコメント
「ちょっと予想外の展開で、対応できませんでした。それでも、この展開で勝つということは、相手の作戦でもありますし、実力がなければ逃げ切れないと思いますので、そこは相手を認めつつ自分もしっかり反省しなくていけません。
稀にある展開でしたが、それでも自分がメダルを獲れなったのは、ちょっとすっきりしないです。これからも、オリンピックに向けて重要な戦いが続きますので、しっかりコンディションを整えて勝ち切れるように努力していきます。」
【男子ケイリン リザルト】
1位 ZHOU Yu(中国)
2位 KANG Seojun (韓国)
3位 SAHROM Muhammad Shah Firdaus(マレーシア)
4位 中野慎詞(日本)
7位 太田海也(日本)
情報・写真提供:JCF日本自転車競技連盟