鹿沼・田中ペアが2種目で表彰台!2015 UCIパラ世界選、日本勢はメダル3個獲得

Posted on: 2015.04.02

3月26日からオランダ・アペルドールンで開催されていた、障がい者自転車競技・パラサイクリングのトラック世界選手権は29日に閉幕。日本勢は、男子C3クラスの藤田征樹(日立建機株式会社)が個人追い抜きで銀メダルを獲得のほか、女子視覚障がいクラス(タンデム)の鹿沼由理恵(楽天ソシオビジネス株式会社)とパイロットの田中まい(日本競輪選手会)が個人追い抜きで銀、タンデムスプリントで銅と2つのメダルを手にし、計3つのメダルを獲得する活躍をみせた。来年に迫った2016年のリオデジャネイロ・パラリンピックに向けた強化の成果が現時点でも十分に伺える結果となった。


女子視覚障がいクラス(タンデム)個人追い抜き表彰式

また、表彰台にこそ届かなかったものの、男子C4クラスの石井雅史(公財 藤沢市みらい創造財団)は、出場した1kmT.T.(1分9秒130/4位)、4kmI.P(4分56秒662/8位)で、ともに自己ベストを更新し入賞。今なお自身のタイムを伸ばし続ける42歳は、今大会でもしっかり、パラリンピック出場枠に繋がるポイントを獲得しチームに貢献した。

女子C2クラスの藤井美穂(楽天ソシオビジネス株式会社)も、出場した2種目で大幅に自己ベストを更新し、こちらも入賞を果たした。藤井は右脚大腿切断の選手。昨年から本格的にパラサイクリングのトレーニングを始め、今まさに伸び盛りの20歳だ。

まだ、同じクラスのほとんど全ての選手がタイムでは藤井より格上という状況だが、3kmI.Pでは対戦相手の海外選手に迫られるなか粘りきり、30秒近く自己ベストを更新。負けん気の強さと本番での勝負強さが伺えた。ここから表彰台までは一段と厳しい挑戦となることが予想されるが、2016年、そして2020年へ大きな飛躍を期待したい。


写真左から、鹿沼由理恵,田中まい,石井雅史,藤田征樹,藤井美穂

【2015パラ世界選手権日本代表結果】
(1日目)
藤井美穂 500mTT 54秒724 7位(自己ベスト)
藤田征樹(C3)1kmTT 1分12秒960 7位(シーズンベスト) 
石井雅史(C4)1kmTT 1分9秒130 4位(北京パラ以降の自己ベスト)
鹿沼由理恵(WB)+田中まい(パイロット)4位 1kmTT 1分10秒855(自己ベスト)

(2日目)
藤田征樹(C3)3kmIP 決勝タイム 3分39秒486 銀メダル
藤井美穂(C2)3kmIP 5分17秒991 自己ベスト

(3日目)
鹿沼由理恵(WB)+田中まい(パイロット)3kmIP 決勝タイム3分34秒244 銀メダル
石井雅史(C4)4kmIP 8位 4分56秒662(自己ベスト)

(最終日)
鹿沼由理恵(WB)+田中まい(パイロット)タンデムスプリント 銅メダル

写真:一般社団法人日本パラサイクリング連盟
text:Ayako Koitabashi

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