６月27日から29日までの３日間、全日本選手権個人タイムトライアル・ロードレース・パラサイクリングが、岩手県八幡平市の岩手山パノラマラインの特設コースで開催される。歴代の日本チャンピオン、別府史之、土井雪広、宮澤崇史、西谷泰治をはじめとする日本のトップレーサー達が一同に集結し、今年の日本一の座をかけて激突する。また、次世代を担うアンダー23、ジュニアの戦いにも注目が集まる。さらに、今年から個人タイムトライアルが併催。日本一のスピードマンの称号をかけた熱戦からも目が離せない。

■個人タイムトライアル・エリート男子
今年からロードレースと併催となった、タイムトライアル。ここ数年は、ほぼフラットな秋田県大潟村のコースで行われていたが、今年は行きは下り、帰りは上りと、標高差100m以上あるコースプロフィールとなる。全長は13.4km。エリート男子はここを３周回43.2kmで争われる。

エリート男子の本命は別府史之（トレックファクトリーレーシング）。2012年以来の、ロードレースとのダブルタイトルを狙う。対するは、ディフェンディングチャンピオン大場政登志（C PROJECT）、佐野淳哉（那須ブラーゼン）、山本元喜（VINI FANTINI – NIPPO）、阿部　嵩之（宇都宮ブリッツェン）、小森亮平（愛三工業レーシング）などの走りにも注目である。

【2012年全日本選手権、優勝：大場政登志】

■エリート男子ロードレース
15.8kmの周回コースを16周回、252.8kmの長丁場で争われる、エリート男子ロードレース。コースは12km付近までは下りないしは、平坦基調。残り３kmあまりが上りと、道幅が広い区間も多くコースは単調のため、今まで同コースで行われた大会は、大きな展開はなく、ラスト１周回の上りで勝敗が決した。

今大会の中心となってくるのは、2011年同じコースで、新城幸也とゴールスプリントを制し、２度目のタイトルを獲得した別府史之（トレックファクトリーレーシング）。2014年シーズン、クラシックや、ジロ・デ・イタリアとその実力を遺憾なく発揮。ディフェンディングチャンピオン新城幸也が出場しない中、他チーム・選手から徹底的なマークを受けることになるだろう。

個人の力とともに高いチーム力で勝負に挑むのは、清水都貴（ブリヂストンアンカー）、増田成幸（宇都宮ブリッツェン）、西谷泰治（愛三工業レーシング）。また土井雪広（チーム右京）、宮澤崇史（ヴィーニファンティーニ・ニッポ）も虎視眈々と勝利を狙ってくることとなる。

【2011年全日本選手権、優勝：別府史之】

■エリート女子ロードレース
2012年同じ八幡平のコースで、競技歴わずか１年ほどで、２位に入り衝撃的なロードレースデビューを果たした與那嶺恵理（チーム・フォルツァ！）。その後、着々と実力をつけ、昨年の全日本ロードでは後続に大差をつけて優勝。圧倒的な登坂力を武器とし、今年も優勝候補筆頭に挙げられる。対抗馬は海外でのレース経験を積み、タイトル奪還を狙う萩原麻由子（ウィグル・ホンダ）。この２人を中心にレースは進んでいく事になるだろう。

【2012年全日本選手権、優勝：與那嶺恵理】

■アンダー23男子ロードレース
昨年の覇者、徳田鍛造、石橋学、徳田優、黒枝咲哉等有力選手がエントリーする鹿屋体育大学、そして、昨年のインカレで連覇が途絶えたもののチーム力には定評のある日本大学。この２校を中心にレースは展開されることになるだろう。また今年は、プロ・実業団チームに所属する堀孝明（宇都宮ブリッツェン）、横山航太（シマノレーシング）、雨澤穀明（那須ブラーゼン）、黒枝士輝（ヴィーニファンターニ・ニッポ）等の同行も気になる。

【2012年全日本選手権、優勝：徳田鍛造】

その他にも2020年東京オリンッピックでの活躍が期待される、ジュニア男女、アンダー17/15世代の日本一をかけた戦いも開催される。

【大会日程】
６／２７（金）個人タイムトライアル
６／２８（土）８：00～　男子MU17+MU15　　　79.0km（15.8km×５周）
　　　　　　　８：05～　女子ジュニア+WU17　63.2km（15.8km×４周）
　　　　　　　11：00～　男子Ｕ２３　　173.8km（15.8km×11周）
　　　　　　　11：05～　男子ジュニア　126.4km（15.8km×８周）
６／２９(日)　８：00～　男子エリート　252.8km（15.8km×16周）
　　　　　　　８：05～　女子エリート　126.4km（15.8km×８周）

【八幡平特集：自転車の街を走れ！J SPORTSサイクル部 ～八幡平をめぐる1泊2日の旅（前編）】

【放送予定】
当日のレースの模様は、JSPORTS４で７月５日13時から放送予定
詳細はJ SPORTSホームページから