春のクラシックを終えた新城幸也。万全の状態でジロ・デ・イタリアに臨む「逃げ切ってステージ優勝したい」
「リエージュ~バストーニュ~リエージュ(UCIワールドツアー)」に出場し、春のクラシックを終えた新城幸也(チームヨーロッパカー)。5月9日、アイルランドで開幕する「ジロ・デ・イタリア」に最高のコンディションで臨む。
フランスの自宅で愛犬とリラックスしながらジロのコース図を見る新城(Photo Miwa IIJIMA)
4月27日開催された、ワンデーレースの中で最も古い歴史を持つクラシックレース「リェージュ・バストーニュ・リェージュ」は今年が100回記念大会。リェージュからバストーニュを経由し、再びリエージュ郊外のアンス(Ans)まで戻る263km。
新城幸也所属のチームヨーロッパカーは、トマ・ヴォークレール、ピェール・ローラン、セリル・ゴッチェと3選手を軸にレースを進めるというチームオーダーでスタート。新城は10人以上の大きな逃げ、または有力な逃げが形成された場合にその逃げに入ることが役目だった。
しかし、レースが始まり、形成された逃げ集団は6名と少なく、メンバー的に見ても逃げ切るのは難しいと判断し、ヨーロッパカーからは誰も逃げグループに送り込まず、後半の展開に備えてエースを守る走りでレースを進める。
新城も含めヨーロッパカーメンバーは、前方でメイン集団をコントロールしながらエースの位置取りなどアシストに徹した走りをする。
新城は残り2つの上りを残して、仕事を終え、ペースアップした集団から脱落。その後一人でゴールラインを通過したものの、トップのゴールタイムから15%以上遅れてしまい、順位は付かず、DNFという結果となった。
レース後、新城は「今日は自分ができる仕事をしただけ。順位は付かなかったが、この結果は何もしないで遅れたわけではないし、上りに対して不安もない。良い感覚で締めくくれたと思う。」と語った。
春の連戦を終えた新城はフランスの自宅に戻り、3日ほど休養を取り、「ジロ・デ・イタリア」に向けて最終調整を行い、5月6日にアイルランド入りする予定。
「イタリアのレースは相性が良いと感じている。2010年の時のような攻めるレースをして、今度こそは逃げ切って自分が優勝したいですね。」と「ジロ・デ・イタリア」への抱負を語った。
【記事 Miwa IIJIMA】