W杯出場にむけて動き出したトラック日本代表 中国国際大会で渡邉一成がケイリン優勝
6月28日から3日間、中国でUCIクラス1カテゴリーのトラックレース「中国国際大会」が行なわれ、トラック日本代表の主力メンバーを今季初投入。日本のエース渡邉一成が、ケイリンで優勝。表彰台を独占し、各選手がポイントの上積みに成功した。
優勝した渡邉一成、2位稲毛健太、3位河端朋之(3人とも競輪選手) (photo JCF)
11月に開幕するワールドカップへの出場権を獲得するために個人ポイントを稼がなければいけない日本代表。代表メンバー各選手が、結果を求めてUCIレースに参加する必要がある。
そうした中、スプリントで中川誠一郎(競輪選手)が銀メダル獲得、橋本英也(鹿屋体育大学)がオムニアムで銅メダル獲得。そして、オムニアム女子で塚越さくら(鹿屋体育大学)が銀メダルを獲得した。
メダル獲得にならなかった昨年のロンドン五輪からおよそ1年。3年後に迫ったオリンピックにむけて、ワールドカップに出場し世界トップレベルのレース経験を積むことは必要条件。11月に始まるトラックシーズンを前に、日本代表は、ポイントの上積みを目指した、激しい戦いを強いられることとなる。
オムニアムで3位に入った橋本英也(鹿屋体育大学) (photo JCF)
以下は、日本代表、松本整監督の競技レポート
<ケイリン男子>
予選から日本勢がレースをリードし全員が決勝へ進出。決勝は渡邉一成が稲毛健太の先行に乗り、余裕をもって優勝。日本勢4名が、力とテクニックで圧倒し1位から4位までを独占した。
<スプリント男子>
中川誠一郎が決勝に進むもののBao Saifeiに2本連取され2位となる。
<スプリント女子>
前田佳代乃が果敢に先行勝負に出て、レースを作るも1/4決勝で惜敗。
男子については、スピード,ダッシュ力では他国の選手を上回るも、1日で8本以上もがくスプリントレースでは、後半のスタミナ不足が課題となった。女子については世界記録保持者Zhong Tianshiを筆頭に中国勢の好調さ、層の厚さがが目立った大会となった。
<ケイリン女子>
予選から10秒台中盤から11秒前半で200mTTを走る中国勢を相手に厳しい戦いとなった。そうした中、前田佳代乃が先行し3位に残り決勝に進出。
石井寛子は上手く3番手に潜り込むものの、ゴール前で追い込みに行ったところを内から差されて決勝進出を逃した。
<オムニアム男子>
橋本英也は、ポイントレースこそ、アジア独特のペースに阻まれて力を発揮できなかったが、エリミネーション、個人追抜き、スクラッチでは1位を獲得し、総合3位となった。
<オムニアム女子>
塚越さくらが、総合2位となり表彰台へ上がった。今開催は少人数でのレースとなったため、塚越選手にとっては自分からレースを作る感覚を覚える良い機会となった。