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2011アジア選手権トラック最終日 スプリントとケイリンでアジア王座に

Posted on: 2011.02.16
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 アジア自転車選手権トラック競技6日目・最終日。日本はエリート・ジュニア併せて金メダル3個、銀メダル1個、そして銅メダル2個を獲得、メダルラッシュにわいた。

●エリート男子スプリント
エリート男子スプリント1-2位決定戦は日本の北津留翼(JPCA・25)と中国の張ビョウ(22)の対戦。ここまでは実力的にワールドレベルにあるマレーシアのアワン、中国の張ライ、同じく中国の張ビョウ、そして日本の北津留翼というアジアの4強が順当にベスト4に勝ち進み、北津留は張ライを、張ビョウはアワンを破ってこの決定戦に駒を進めた。まずは3回戦制で行われるうちの1回戦。残り1周手前で後方から仕掛けた張ビョウを北津留が追う。今回踏み出しに絶対の自信を持つ北津留は、まだ張ビョウのスピードが上がりきらない1コーナーで早くもスパート、一気に追い詰めにかかった。2コーナーで押し上げ気味に北津留の出足を押さえようとする張ビョウ。しかし勢いは完全に北津留にあった。トルクの効いた回転でグングンスピードを上げる北津留は3コーナーに入ったところであっさりと張ビョウを抜き去り1回戦を制した。そして続く2回戦。1回戦同様張ビョウが先行で残り1周。北津留の踏み出しを警戒し巧みにコースをふさぎながら逃げる張ビョウ。しかし今大会の北津留には相手の逃げを捕らえるのに半周あれば十分だった。バックセンターを過ぎたところでスパートをかけた北津留。最終コーナーをまわる手前で逃げる張ビョウを捕らえ、スプリント・アジアチャンピオン座に着いた。

●エリート男子ケイリン
この日最初の種目として行われたエリート男子ケイリン2回戦。日本からは第1組に浅井康太(JPCA・26)。第2組に雨谷一樹(JPCA・21)が出場した。ウズベキスタン選手の欠場で5人のレースとなった第1組。浅井はスタートと同時先頭をとり他の選手の踏み出しに備える構えをとった。そして残り2周、なかなか動きをみせない後続にしびれを切らしたように浅井がスパート。昨日の1回戦同様のスピードを見せて逃げ切り勝ちを収めた。2位にアワン、3位に唐琪が入り浅井とともに決勝進出を決めた。続く雨谷の2回戦。警戒を要するのはこの後のスプリント1-2位決定戦で北津留と戦う中国の張ビョウ、そしてレース巧者マレーシアのヌグ。雨谷は隊列の最後尾、中国の張ビョウの後ろにつけて出方をうかがう。残り2周、ペーサー退避と同時に隊列のスピードが上がるも牽制が入って誰も動けない。残り1周、マレーシアのヌグが先頭に出て逃げの態勢に入る。雨谷は依然最後尾のまま。そして最終バック、スピードのある張ビョウがスパート、雨谷もこれにつけてようやく上昇を図る。しかしもう距離がない。とその時、外に踏み出した張ビョウのスピードを利して雨谷が空いた内に切れ込んだ。最終コーナーを最短距離で駆け抜けた雨谷は結局3着でゴール。浅井とともに決勝進出を決めた。

エリート男子ケイリン1-6位決定戦。メンバーは中国の唐琪、韓国のソンジョンス、マレーシアのアワン、同じくマレーシアのヌグ、そして日本の浅井康太と雨谷一樹の6選手。スタートで先頭をとったのはインスタートの浅井、その後上昇してきた雨谷を前に入れ、並びは雨谷、浅井、唐琪、ヌグ、アワン、ソンジョンスの順で周回を重ねる。残り2周、ペーサー退避でスピードが上がる中、最初に動いたのは4番手につけていたヌグ。唐琪、浅井、雨谷を次々に抜いて先頭に立った。残り1周、ヌグがスピードを上げて逃げの態勢に入る。2番手雨谷は車間を空けて追走、後方からの追い上げに備える。そして最終バック、ここが勝負所と雨谷が踏み出すもヌグのスピードが落ちずこれを捕らえられない。それに代わって雨谷の後ろで力を溜めていた浅井が渾身の力を振り絞って追い上げに入った。そして最終コーナーを回ってついに先頭に出た浅井は、逃げ粘るヌグ、間を割ってゴールを伺うアワンを力で押さえ込み、初のケイリン・アジアチャンピオンに座を勝ち取った。

●ジュニア男子ポイントレース
前日行われたジュニア男子団体追い抜きで日本の大逆転金メダルに貢献したメンバーのひとり、橋本英也(岐南工業高校・17)が、この日行われたポイントレースでパワフルな圧勝劇を演じた。橋本は最初のスプリント周回こそ様子見で成りを潜めていたが次のスプリント周回からは本領を発揮、攻めの走りに徹してアジアのライバルたちに圧倒的なスピードとパワーの差を見せつけた。橋本は結局8回のスプリント周回中5回で1着。2位に10ポイント近い差をつけて前日の団体追い抜きに続いて今大会自身2つ目の金メダルを手にした。

トラック競技最終日。その他の日本人選手の成績は以下の通り。

・J男子スプリント 長尾拳太  2位(1-2位決定戦負け)
          田中誇士  3位(3-4位決定戦勝ち)
・E男子マディソン 西谷泰治  3位
          窪木一茂  
・J男子ケイリン  長尾拳太  6位(1-6位決定戦3着降格)
          田中誇士  11位(7-12位決定戦5着)
・E女子ケイリン 加瀬加奈子 9位(7-12位決定戦4着)
         中川諒子  10位(7-12位決定戦5着)

2011アジア自転車選手権トラック最終日。日本はお家芸とも言えるエリート男子のスプリントとケイリンで金メダルを獲得し有終の美を飾った。今大会日本はオリンピック出場枠に関わる種目で当初の目標通りの好成績を挙げまずは成功といえる大会となった。しかしそれ以上に喜ぶべきは、各種目でその潜在能力の高さをみせたジュニア選手の活躍だ。彼らの育成強化こそ日本の自転車界が今力を入れるべきこと。それがさらなる成功をもたらすと信じる。

●2011アジア自転車選手権トラック 日本の獲得メダル
<エリート男子>
 スプリント        金
 ケイリン         金    
 チームスプリント     銀
 個人追い抜き       銅
 団体追い抜き       銅
 オムニアム        銅
 マディソン        銅
<エリート女子>
 オムニアム        銅
<ジュニア男子>
 チームスプリント     金
 スクラッチ        金
 団体追い抜き       金
 ポイントレース      金
 スプリント        銀
   〃          銅
 1kmタイムトライアル   銅
 個人追い抜き       銅

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