2011アジア選手権トラック5日目 ジュニア団体追い抜きで金メダル
アジア自転車選手権トラック競技5日目。日本はこの日の最終種目ジュニア男子団体追い抜きで韓国を破り優勝、今大会3つ目の金メダルを獲得した。
一昨日行われた予選では日本は1位韓国(4’35″010)に2秒近い差をつけられ2位(日本4’36″867)だった。この日行われた1-2位決定戦のメンバーは、予選と同じく新山響平(八戸工業高校・17)、黒瀬耕平(岡山工業高校・17)、橋本英也(岐南工業高校・17)、そして久保田元気(学法石川高校・17)の4選手。日本はスタートから想定ペースを保ち快調に周回を重ねるが、韓国はそれ以上のペースで終始リードを保つ。しかし3kmを過ぎたあたりから日本が徐々にタイム差を挽回、残り2周で両チームほぼ同時にホーム・バックのセンターラインを通過した。そして残り1周、興奮を抑えきれないコーチやメカニックの声援が飛ぶなか日本がゴール。韓国に先着すること0.315秒。そして何と予選タイムを10秒以上縮める4分26秒262で見事逆転優勝を飾った。
新山響平「ぼくは最後きれちゃったんですけどみんなががんばってくれて金メダルが獲れて良かったです。最初の入りのタイムがこの間の予選よりも良く全員調子も良かったのでいけたんだと思います。勝ったと分かったときは泣きたいぐらいにうれしかったです」
黒瀬耕平「予選は負けていたのに決勝で勝ててうれしいです。予選の走りを班目先生(コーチ)の指示で変えて、それがピッタリはまったのが勝因だと思います」
橋本英也「予選で負けていて決勝でも途中まで負けていたのですが最後に攻めの走りで逆転できて本当に良かったです。勝ったと分かった瞬間本当にうれしかったです」
久保田元気「個人(スクラッチ金)と団体で2冠できて本当にうれしいです。僅差の勝負だったので気持ちで負けないように走ったのが良かったと思います」
大会5日目はこの他、注目のエリート男子スプリント、エリート男子ケイリンの勝ち上がり戦が行われた。エリート男子スプリントはこの日準決勝となる1/2決勝が行われ、日本のエース北津留翼(JPCA・25)は昨年のアジア大会では決勝で敗れている中国の張ライにストレート勝ち。明日(トラック競技最終日)に行われる1−2位決定戦に駒を進めた。対戦相手は張ライの弟で前年のアジアチャンピオン、中国の張ビョウ。1/2決勝では世界選手権銀メダリストのアワン(マレーシア)を破って勝ち上がった。
エリート男子ケイリンには日本から浅井康太(JPCA・26)と雨谷一樹(JPCA・21)が出場した。先のワールドカップ北京大会で銅メダルを獲得している浅井はここでもその時と同じく積極的な攻めのレースを展開。残り1周手前からのパワフルな踏み出しで先行。大差の逃げ切り勝ちで難なく明日行われる準決勝に駒を進めた。一方の雨谷は1回戦は最後尾からの攻めが不発に終わり3着。しかし続く敗者復活戦も同じく最後尾からの攻めとなったが今度はマクリを成功させ1着。浅井とともに準決勝進出を果たした。
トラック競技5日目。その他の日本人選手の成績は以下の通り。
・E女子ケイリン 加瀬加奈子 1回戦5着 7-12位決定戦へ
中川諒子 1回戦4着 7-12位決定戦へ
・J男子ケイリン 長尾拳太 1回戦1着 1-6位決定戦へ
田中誇士 1回戦6着 7-12位決定戦へ
・J男子スプリント 長尾拳太 1/2決勝に勝って1-2位決定戦へ
田中誇士 1/2決勝で敗れ3-4位決定戦へ