ガールズサマーキャンプ2010リポート Day3

Posted on: 2010.08.18

具体的な種目名を挙げれば、スプリント、ケイリン、チームスプリント、団体追い抜き、オムニアムとなるが、女子にとっては、単に2種目が追加されたという状況ではない。スプリント以外の4種目は、これまでオリンピックの女子カテゴリーで実施されたことがない「五輪新種目」になるのだ。女子競技人口が少なく実戦の機会も限られている日本にとって、団体種目のチームスプリントと団体追い抜きや、高い集団走行技術と実戦経験が不可欠なケイリンは、選手強化をいかに行うか、特に課題を抱えている部分でもある。

今キャンプでも、こうした課題をひとつずつクリアするべく、日本代表クラスが集うトップグループではケイリンを想定した集団走行トレーニングや、国際大会出場を見据えたチームスプリントペア(女子のチームスプリントは2名)の実戦的なトレーニングが行われていた。なかでも、今年6月に行われた「ACCトラックアジアカップ」のマレーシア大会で初めてペアを組んだ、チームスプリントの前田佳代乃・沼部早紀子のペアは、互いに大きな手応えを感じている様子。国内トップのダッシュ力を持つ前田の持ち味をさらに活かすべく、アジアカップとは逆の、第1走・前田、第2走・沼部の走順で繰り返しスタートの感触を確かめていた。チームスプリントの魅力を両選手に尋ねると、個人種目にはないチームの一体感がこの種目のやりがいだと口を揃える。2人で走る分、個々の責任は重くなるが、達成感も大きいのだという。見る側にとっても、個人種目にはない華やかさが魅力の団体種目。新生前田・沼部ペアの実戦デビューはまだ少し先になりそうだが、2人の姿をより大きな舞台で見ることが出来る日が来ることを期待したい。

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