ガールズサマーキャンプ2010リポート Day5

Posted on: 2010.08.20

 
 19日、キャンプは5日目を迎え、残すところもあと2日となった。数日間続いた厳しい暑さもこの日は一段落。連日のトレーニングで疲れの見える選手たちも少なくないが、本格的な練習もこの日までとあって、それぞれに気持ちを奮い立たせながら最後の仕上げに臨む姿が見られた。

 6つある練習グループの中で、全国上位の実力を持つ大学生を中心に構成されているのがBグループだ。近藤美子(鹿屋体育大)や松尾智佳(松山大)など、「ガールズケイリン」でもおなじみのメンバーが顔を揃える。この、トップのAグループに次ぐトラック競技実力者たちに混じってトレーニングに励んできたのが、スピードスケートから転向した渡辺ゆかりだ。スケート競技では500m種目を得意としてきたスプリンターで、オリンピックは2大会に出場、今年4月に現役引退を表明した。スケートの現役を続けながら自転車競技への挑戦を始めた田畑真紀とは対照的に、渡辺は自転車に専念する道を選んだのだ。

 渡辺は、スケートの練習の一環として以前から自転車を取り入れてはいたという。しかし、「競技として取り組むにはまだまだ勉強不足」。特にトラックからは数年間遠のいていたということもあり、練習では集団から遅れる場面もあった。ハイレベルな大学生メンバーとともに5日間にわたってハードなメニューをこなしてきただけに、正直なところ疲労も隠せない様子だ。それでも、「やっていて楽しい。もっと速くなるために自分の課題を突き詰めていきたい」と表情は明るい。もちろん、ロンドンオリンピックへの出場を目標として掲げている。自転車競技に打ち込むと決めた、迷いのないひたむきな姿が印象的だった。

 先述したように、今キャンプにはガールズケイリンに出場していた選手たちも数多く参加している。新潟の弥彦競輪が運営するクラブチーム「CLUB SPIRITS」に所属する田中麻衣美もその一人だ。

(続く)

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