ジロ第17ステージ 新城幸也、献身的なアシストをこなすも不運の落車で147位
平坦基調のフラットコースで行われたジロ・デ・イタリア第17ステージは、5名のスプリントとなり、残り1200mで飛び出しステファノ・ピラッツィ(イタリア/バルディアーニCSFが)制した。新城幸也はレース後半で今大会3度目の落車。尾てい骨を強打するケガを負っている。
集団の中でチームメイトは固まって走行。ピエールを守る。(Photo Miwa IIJIMA)
第17ステージ コースプロフィール
ジロ・デ・イタリア第17ステージは、スタート前から一波乱が起きる。昨日の超級山岳第16ステージで、「下り区間をニュートラル(レースには関係ない猶予区間))とする」と言う主催者からの指示が伝わっていたチームと、伝わっていなかったチームの意見がぶつかり、「ストライキ」という噂も出たが、各チームの監督たちの長い話し合いにより、レースは通常通りスタートした。
スプリンターにとって、残り少ない活躍の場とあって、前半の下り基調区間から続くアタック合戦は60km以上にもおよんだ。スタートしてから約2時間近く続いたハイスピードのアタック合戦は、25名のエスケイプにより終了。チームヨーロッパカーからはコースの一部が地元でもあるダビデ・マラカルネが大声援にこたえる形で先頭集団に入った。
逃げ集団でホームタウンを通過するダビデ・マラカルネ(Photo Miwa IIJIMA)
ほとんどのチームから選手が先頭集団に含まれているということもあり、メイン集団の追いあげもないまま、ゴールへ。最後は25名から抜け出した5名でのゴールスプリントとなり、ステファノ・ピラッツィ(イタリア/バルディアーニCSF)が制した。
優勝したステファノ・ピラッツィ(Photo Miwa IIJIMA)
無難に後続集団でゴールすると思われた新城だったが、不運が襲う。突然の雨のためウインドブレーカーを取りにチームカーへ下がった後、集団に復帰しようとした新城だったが、他チームのサポートカーがロータリーに進入する際に、道幅が狭くなり、一台のチームカーが急ブレーキ。すぐ後ろにいた新城はこれをよけきれずに、落車してしまった。今大会3度目の落車で再び尾てい骨を強打した。
落車はしたものの、新城はメイン集団でゴール。147位でレースを終え、「また、落車…。」と第一声は痛みと悔しさを堪えるような言葉を発し、「また、同じところを打った。後4ステージなのに・・・」と、多くは語らずチームバスへ戻っていった。
納得いかない表情で、落車の様子を語る新城(Photo Miwa IIJIMA)
第18ステージは1級、2級の山岳に加え、1級の山頂ゴールといったレイアウトの山岳ステージ。新城は総合4位のピエールのアシストとして、できる限りのことをする。
【第17ステージ結果】
1位 ステファノ・ピラッツィ(イタリア、バルディアーニCSF)
2位 ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・ベリソル)
3位 ジェイ・マッカーシー(オーストラリア、ティンコフ・サクソ)
4位 トーマス・デヘント(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)
5位 マッテオ・モンタグーティ(イタリア、AG2Rラモンディアール)
49位 別府史之(日本/トレックファクトリーレーシング)
147位 新城幸也(日本/ヨーロッパカー)
【個人総合優勝】
1位 ナイロ・キンタナ(コロンビア/モビスター)
2位 リゴベルト・ウラン(コロンビア/オメガファーマ・クイックステップ)+1‘41”
3位 カデル・エヴァンス(オーストラリア/BMCレーシング) +3‘21”
4位 ピエール・ロ-ラン(フランス/ユーロップカー) +3‘26”
5位 ラファル・マイカ(ポーランド/ティンコフ・サクソ) +3‘28”
【大会オフィシャルページ】
http://www.gazzetta.it/Giroditalia/2014/it/index.shtml
(記事:TeamEuropcar PR Manager Miwa IIJIMA)