日本の震災へ黙祷も パラサイクリング世界選手権 閉幕

Posted on: 2011.03.17

イタリア・モンティチアリで開催されていた障害者自転車競技・パラサイクリングのトラック世界選手権が閉幕した。大会初日の11日には、その日、日本で発生した東北関東大震災で犠牲となられた方々の冥福を祈り、1分間の黙祷が捧げられたという。大会を主催するUCI(国際自転車競技連合)と現地イタリアのオーガナイザーの配慮によるものだった。

日本勢は視覚障害クラスの大城竜之・伊藤保文ペアなどが上位入賞、パラリンピック出場権にかかわる国別ランキングでのポイント上積みには成功したものの、メダル獲得はならなかった。

<日本選手の競技結果(カッコ内は競技クラス)>
●藤田征樹(C3)
3km個人パシュート 6位
1kmT.T. 5位

●石井雅史(C4)
4km個人パシュート 11位
1kmT.T. 7位

●阿部学宏(C5)
4km個人パシュート 21位
1kmT.T. 24位

●大城竜之(B)★パイロット伊藤保文
1kmT.T. 8位
タンデムスプリント 予選200mF.T.T. 5位(1/4決勝進出)
          最終順位 6位

今大会の結果は日本チームに厳しいものとなったが、選手たちは今の世界での順位を再確認したことだろう。C4クラスの石井雅史(チームスキップ・藤沢市みらい創造財団)は、09年のパラロード世界選の落車で重傷を負ってから1年半、世界大会の復帰戦で7位入賞と北京パラリンピック金メダリストとしての底力を見せつけた形だ。また、C3クラス1kmT.T.で5位に入った藤田征樹(チームチェブロ・日立建機)も自己ベストを1秒以上縮める1分14秒087の好結果を出し、表彰台まであと1秒少しという位置だった。ロンドンパラリンピックまであと1年半。日本チームはもちろんメダル獲得を狙っている。今回、より明確になった課題のもと、選手たちはさらなるトレーニングに励んで行くことだろう。

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