ブリヂストンアンカー飯島誠が最後のレースで優勝 現役を引退
「中野浩一V10メモリアル ツールドジャパン2010」が14日、山梨県の西湖周回コースで行われ、今シーズン限りでの引退を表明していたブリヂストンアンカーの飯島誠(39=写真)がオープン参加の枠で出場、現役最後のレースを勝利で飾った。
飯島誠が正式に引退を発表したのは、10月下旬に宇都宮で開催されたジャパンカップ終了後。トラック・ロードの垣根を越えて活躍した同選手は、実に25年という長いのキャリアの中で3度のオリンピック出場を果たすなど、世界を舞台に歴戦を重ねてきた“自転車界の鉄人”といえる存在だった。引退レースとして臨んだ西湖周辺のコースは、中学時代に市民レーサーとして参加したこともあるコース。自身の自転車との出会いに遡る因縁のコースといえ、感慨もひとしおだったようだ。飯島誠ラストランを観に集まったファンはおよそ1000人。独特のライディングフォームと気迫あふれる表情で知られた同選手最後の勇姿に、惜しみない声援が送られた。
レースは中盤に形成された6人の逃げグループに入った飯島が、終盤まで先頭をコントロール。最終的に3人となったスプリント勝負を飯島が制し現役最後のレースをトップフィニッシュで飾った。オープン参加のため、優勝という順位こそつかなかったが、レース後は集まったファンや関係者に笑顔で応え、清々しい表情で自転車を降りた。
<飯島誠のコメント>
「選手生活を振り返れば悔いの残る事はありますが、たくさんの人に応援して頂いて長い選手生活を送ることができたことに今は満足しています。今後についてはまだ正式には決まっていませんが、自分が経験してきたことをいろんな人に伝える立場でいきたいと思ってます」
<関連動画>
動画:飯島 誠 現役引退レース