2011ジュニア世界選手権トラック 3日目リポート

Posted on: 2011.08.20

モスクワで開催されている2011ジュニア世界選手権トラックは19日、大会3日目を迎えた。この日から2日間にわたって勝ち上がり戦が行われる男子スプリント。日本からは奥村諭志(岡山・岡山工業高校)、谷口遼平(三重・朝明高校)、田中誇士(静岡・伊豆総合高校)の3選手が出場、まずは24人の本選進出者を決める予選200mタイムトライアルに臨んだ。日本の3選手は持ちタイムの状況から勝ち上がりの厳しさが予想されたが、やはり世界の壁は厚く、奥村が10秒649で参加55選手中26位、田中が10秒982で47位、そして谷口が11秒030で48位という記録で3選手ともに本選へのボーダーラインを越えることはできなかった。予選終了後3選手が口にしたのは助走スピード。慣れない板張りの滑らかさに惑わされ、3選手ともに助走スピードが上がりすぎ、タイム計測が行われる最後の200mでうまく力が発揮できなかったという。普段から板張り走路でトレーニングを積む世界との環境の差がこの結果につながったといえる。この予選、トップはジュニア世界新となる9秒899をたたき出したドイツのニーデルラーグ。また上位9人までが10秒2以下というエリートの世界選手権並みのハイレベルな結果だった。男子スプリントはこの日1/4決勝までが行われ、ニーデルラーグ(ドイツ)、シュルシン(ロシア)、パルマ(フランス)、そしてポール(イギリス)の4選手が明日の準決勝に駒を進めた。なおこの日決勝が行われた女子スプリントは、地元ロシアのボイノヴァがニュージーランドのマッケンジーを下して優勝を遂げた。

2日目を迎えた男子オムニアム。日本から出場の高士拓也(三重・朝明高校)はこの日健闘の走りを見せた。高士は最初の種目個人追い抜き(3km)は3分37秒590で16位と出遅れたが、次のスクラッチでは残り5周を切ってからの逃げを成功させ3位。そして最後の1kmタイムトライアルでは自己ベストを大幅に更新する1分07秒954で13位となり、最終成績11位で2日間の戦いを終えた。振り返ればタイムトライアル種目に課題を残す結果となったが、集団競技で見せた終始攻め続ける姿勢は今後への期待を十分に抱かせるものだった。なおこの種目優勝は、ただ一人6種目全てで一桁台の成績を残したオーストラリアのユアンだった。

◯高士拓也
長くもあり短くもある2日間でした。もっと走りたい気もします。でも疲れたので終わってほっとしています。全種目気合いを入れて走りました。最後の1kmT.T.は順位のことは全く気にせずタイムを出すことだけを考えて走りました。オムニアムはたくさんの種目を走れるので終わったあと充実感があります。独走種目で強くなってまた出たいです。

明日4日目は個人追い抜きに黒瀬耕平(岡山・中央大学)、ポイントレースに久保田元気(福島・日本大学)が出場する。

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