出場全種目金メダル!BMXレーシング アジア選手権2022で日本代表が席巻

Posted on: 2022.08.22

8月20日、マレーシア・ニーライでBMXレーシングのアジア選手権が開催され、ジュニア、U23、エリートカテゴリーに日本代表は男女5選手がエントリーし、出場したすべてで金メダルを獲得。アジアナンバーワンの地位を確固たるものとした。


ジュニアを含めて3度目のタイトルを獲得した丹野 photo:JCF

新型コロナウィルスの影響で3年ぶりの開催となったアジア選手権だが、先日7月末に終了した世界選手権大会から近いことと、2024年パリオリンピック国別出場枠獲得に繋がるポイントは反映されないことから、日本チームは少数精鋭で挑むこととなった。

本大会には5カ国から総勢54名の選手が参加。日本から選出された5名はそれぞれ別カテゴリーへエントリーし、出場したジュニア男女/Under23男女/エリート女子の全てのカテゴリーでアジアタイトル獲得に成功した。

前述通り本大会は2024年パリオリンピック国別出場枠獲得には直接的に関与しないものの、来年2023年アジア選手権大会(フィリピン)では、最高位を獲得した国へパリ大会国別出場枠1つが付与されることから、来年大会への準備と、アジアフィールドへの日本の現状をアピールできたことは大きな成果となった。

下記、JCFリリースより各クラスの結果レポート

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■女子エリート 丹野夏波が全勝で3度目のアジアタイトル
今大会よりUnder23カテゴリーが新設されたことにより、人数が分散したため総勢7名のレースとなった女子エリート。

今回、日本代表として参戦した丹野夏波(早稲田大学)は、ワールドカップならびに世界選手権大会においてはUnder23カテゴリー(19-22歳)に出場するも、今大会では最上級カテゴリーにあたるエリートカテゴリー(19歳以上)へ挑戦した。

レースは3レースの合計ポイントで争われ、丹野は3レース全てを1位で終え、2019年に続くアジア選手権大会タイトルを獲得した。

▷丹野夏波 コメント
久しぶりのアジアでの大会だったため、異なる環境への対応に苦しみましたが、レースでは3レースとも自分の走りをすることができ、ジュニアと合わせると3度目のタイトルを獲得できホッとしています。

来週には国内にてジャパン・カップ、翌月にはワールドカップ後半戦がコロンビアで開催されるので、引き続き応援お願い致します。

<大会結果 女子エリート>
優勝:丹野夏波(早稲田大学)
2位:Amellya Nur Sifa(インドネシア)
3位:Chutikan Kitwanitsathian(タイ)


photo:JCF

■男子Under23 島田遼が初のアジアタイトル
総勢10名が集まったUnder23カテゴリーには、島田遼(GAN TRIGGER)が参戦し、予選を全体の2位のタイムで決勝進出した。

決勝を一番インサイドの1コースからスタートした島田は、横並びの状態で第1コーナーへ進入。

第1コーナーをトップで立ち上がると、後続の猛追を受けるも、適切なライン取りにて終始先頭を守り、自信初となるアジア選手権大会優勝を掴み取った。

▷島田遼 コメント
2018年大会では公式練習で転倒してしまい、それ以来のチャンスだったので、今大会ではタイトル獲得だけを狙ってきました。

アジアのレベルも年々アップしていて、予選から簡単なレースではありませんでしたが、決勝では後続の展開をしっかりコントロールすることができ、優勝の嬉しさとプレッシャーから開放された安堵の気持ちでいっぱいです。

日本からもたくさんの応援頂き、ありがとうございました。

<大会結果 男子Under23>
優勝:島田遼(GAN TRIGGER)
2位:Fasya Ahsana Rifki (インドネシア)
3位:Amer Akbar Anuar(マレーシア)


photo:JCF

■女子Under23 籔田寿衣が圧勝でタイトル獲得
男子同様に初開催となったUnder23には、7月末に開催された世界選手権大会で7位入賞を果たした籔田寿衣(大阪体育大学)がエントリー。

3レース合計ポイントでの戦いとなった本大会では、毎レース後続に約1秒の差をつけて、2019年のジュニアタイトルに続くタイトル獲得となった。

▷籔田寿衣 コメント
世界選手権から短い調整期間でしたが、スタートからゴールまでミス無くレースをまとめることができました。ジュニアに続きタイトルですが、来年はエリートに挑戦して3カテゴリー目のタイトル獲得を目指します。

<大会結果 女子Under23>
優勝:籔田寿衣(大阪体育大学)
2位:Taeyoung Kim(韓国)
3位:Eddyna Nasuhar Zainal Abic(マレーシア)


photo:JCF

■男子ジュニア 木内彪凱が初のアジアタイトル
5カ国から総勢13名の選手で争われたジュニア男子(17−18歳)には、ジュニア1年目となる木内彪凱(飛龍高等学校)出場し、予選を2位で通過して決勝へ駒を進めた。

決勝では得意のスタートを成功させ、コース中盤からは後続に大きく差をつける展開へ持ち込み優勝。今後も続くアジアでの戦いに、幸先の良いスタートとなった。

▷木内彪凱 コメント
チャレンジカテゴリーでの参戦経験はありましたが、初参戦となったジュニアでのタイトル獲得はとても嬉しいです。

しかし決勝では前半は厳しい展開だったので、来年大会に向けてはアジア特有の苦手なコーナーなどを中心に、トレーニングを積んでいきたいと思います。

<大会結果 男子ジュニア>
優勝:木内彪凱(飛龍高等学校)
2位:Muhammad Ibnu Rusyid Aulia(インドネシア)
3位:Bawornpith Nilsonthi(タイ)


photo:JCF

■女子ジュニア 西村寧々花が優勝
ジュニア最終年となる西村寧々花(GAN TRIGGER)が11名で争われるジュニア女子に出場した。

2組に分かれて行われた予選では、自身の組ではトップタイムを出すものの、もう一組で西村のタイムを上回られ、予選は2位で通過し決勝へ。

決勝ではスタートからレースをリードするものの、各ストレートにて横に並ばれる展開が続いた。

それでも最終コーナーでイン側のラインを取った西村が先頭を死守し、ジュニアチャンピオンを手に入れた。

▷西村寧々花 コメント
決勝では終始接戦となりましたが、事前に狙っていたライン取りや戦略を実行でき、無事にタイトルを獲得できました。

世界選手権では悔しい思いをし、今大会ではしっかりと優勝したいと思っていたので、今大会をリズムを取り戻すキッカケとし、残す国内大会ではエリートカテゴリーの選手にも食らいつけるように頑張っていきます。

<大会結果 女子ジュニア>
優勝:西村寧々花(GAN TRIGGER)
2位:Jasmine Azzahra Setyobudi(インドネシア)
3位:Seoyeon Yoon(韓国)


photo:JCF

Photo/Text:三瓶 将廣(BMX レーシング ヘッドコーチ)

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