BMXレースアジア選手権 池上が3位で日本勢はタイトル逃す ジュニアは中井飛馬、丹野夏波が優勝
タイで行われたBMXレースのアジア選手権は、27日、各カテゴリーで決勝が行われ、日本勢として連覇の続いている最高峰カテゴリー男子エリートは、松下巽(神奈川/全日空商事株式会社)、池上泰地(大阪/クワハラバイクワークス)の2人が挑んだが、池上が3位、松下が8位となり、アジアタイトルを逃すこととなった。また、ジュニアカテゴリーでは、男子は中井飛馬(新潟/日本体育大学荏原高等学校)が、女子は丹野夏波(神奈川/白鵬女子高等学校)がそれぞれ優勝し、金メダルを獲得した。
スタートから飛び出しアジアジュニアタイトルを獲得した中井飛馬
▷アジア選手権決勝ハイライト
暑さ、コース設定、路面状況。世界を転戦する選手たちにとっては、不慣れなアジア特有のコンディションの中で行われたアジア選手権。前日までの練習・予選から、日本人選手たちに次々とアクシデントが襲った。
エリートカテゴリーでは、2013年にジアジア選ジュニア王者の吉井康平と3連覇のかかった吉村樹希敢が転倒して決勝に進めず。ジュニアでは島田遼が柔らかくなった路面でコントロールを失い、前転。
それぞれ、大事にはいたらなかったものの、6月5日から始まる世界選手権に備えて、レースを続行しないことを決断した。そうした中、男子エリートでは、松下巽と池上泰地が決勝に進出し、日本勢としての連覇、アジア王座死守を託される形となった。
■エリート男子は、松下、池上ともに僅かなミスでタイトル逃す
決勝は、松下がスタートで飛び出すものの、第1コーナー手前のジャンプでミス。バランスを崩して後退してしまった。その松下を交わして2番手でコーナーを立ち上がった池上は、先頭を伺うものの、第2ストレートのジャンプでつまずき3位後退。そのままゴールして、銅メダルとなった。
松下はレース後、自身のインスタグラムで心境をコメント。試走、予選でクリアできていた、1コーナー手まえの癖のあるジャンプを決勝でミスしたことを振り返り、改めて、BMXレースで勝つことの難しさを綴っている。
■ジュニアは中井、丹野が男女でダブルタイトル獲得
男子ジュニアカテゴリーでは、昨年の世界選手権で4位にはいった中井飛馬が優勝。大会前、ジュニアの世界ランキングで2位につけていた日本チームの次世代のエースが、プレッシャーをはねのけしっかりと結果を残す形となった。
中井の今シーズンの最大の目標は、このあと、6月5日からアゼルバイジャンで行われる世界選手権でのジュニアタイトル獲得だ。東京五輪でのメダル獲得を目指す中、年ごとに掲げる目標を確実に達成してきた中井。世界タイトルの獲得を実現し、さらなるステップアップを目指すことになる。
また女子ジュニアは、幼少の頃から世界挑戦を続け、2008-2010年には世界選手権の年齢別チャレンジカテゴリーで3年連続世界王者に輝いている丹野夏波が優勝。ここ数年は、怪我に悩まされて思うような結果が出てなかった丹野だが、ジュニアアジアタイトルを獲得し世界選手権への弾みをつけることに成功した。
【2018アジア選手権 日本人出場カテゴリー結果】
<男子エリート>
優勝 AKBAR Rio (インドネシア)
2位 KAEWSRIKHAO Sitthichok (タイ)
3位 池上 泰地 (大阪/クワハラバイクワークス)
8位 松下 巽 (神奈川/全日空商事株式会社)
<男子ジュニア>
優勝 中井 飛馬 (新潟/日本体育大学荏原高等学校)
2位 SUKPRASERT Komet (タイ)
3位 RIFKI Fasya Ahsana (インドネシア)
8位 増田 優一 (大阪/大阪偕星学園高等学校)
<女子ジュニア>
優勝 丹野 夏波 (神奈川/白鵬女子高等学校)
2位 永禮 美瑠 (愛知/西陵高等学校)
3位 HASHIM Siti Shahirah (マレーシア)
7位 早川 優衣 (広島/興譲館高等学校)