2019UCIパラロード世界選まもなく開幕!3年連続のアルカンシェルを狙う杉浦佳子らが出場

Posted on: 2019.09.11

パラサイクリングのロード世界一を競うシーズンの集大成、「2019UCIパラサイクリング ロード世界選手権」がオランダのエメンで現地11日(日本時間12日)に開幕。

2020年東京パラリンピックの参加枠にかかわるUCIポイントの獲得争いも佳境を迎える中、栄光のアルカンシェルへ、1年後に迫ったパラリンピックへ、世界のトップパラサイクリストたちが5日間にわたって熱戦を繰り広げる。

日本からは3年連続のアルカンシェル獲得を狙う杉浦佳子をはじめ、藤田征樹、川本翔大、これが世界大会デビューとなる、女子視覚障害クラス・タンデムの山口乃愛(のあ)とパイロットの山本さくらの5選手がエントリー。

将来性を期待されて今大会の代表に抜擢された山口はフレッシュな16歳。一方、山口のパイロットを務める山本はトラック競技で2016年リオ五輪に出場した経験豊富なトップアスリート。二人息を合わせて、初めての世界に挑む。

<日本代表選手>
川本翔大(大和産業株式会社) 男子C2クラス
杉浦佳子(楽天ソシオビジネス株式会社) 女子C3クラス
藤田征樹(藤建設株式会社) 男子C3クラス
山口乃愛(札幌視覚支援学校) 女子B(視覚障害)クラス 
山本さくら(Ciel Blue鹿屋) 女子B(視覚障害)クラスパイロット


集合写真/左から、山本さくら、山口乃愛、杉浦佳子、川本翔大、藤田征樹

<選手コメント>
○川本翔大(男子C2)
出発まで、日本でしっかり追い込むことが出来て、やれるんじゃないかという、前向きな気持ちです。(初戦の)タイムトライアルはフルフラットで、踏み続けることになりそうですが、そういうのはどちらかといえば好きです。

平坦路への対策は日本でもしてきていて、ペダルの踏み方を色々試し、感触の良い踏み方もあったので生かしたいです。メダルを狙って、東京へのポイントもしっかり稼げるように、最後まで全力で、楽しむ気持ちを忘れずに走り切りたいです。

○杉浦佳子(女子C3)
今シーズンはケガもなく、トレーニングもしっかり出来て、大会ごとにレース勘も良くなっているので、良いイメージを持って走りたい。

フラットなコースで、アルカンシェルジャージへは厳しい勝負になると思いますが、ロードレースではスプリントになったとしても、脚を残しておければ、昨年の世界選手権のようにチャンスはあると思います。

でも、自分の持ち味はスプリントではないので、積極的に攻めることを忘れずに走ります。どんな結果だとしても2020年への糧にできるようなレースをしたいです。

○藤田征樹(男子C3)
チームのサポートのお陰もあって、コンディションはいい状態。身体の面では不安なくレースを迎えられると思います。(昨年8月に負傷し)ケガの間は、色々な個別のポイントのトレーニングを行いました。

春先は、そうした部分と、全体のマッチングがすんなりと行かず、手探りの期間もありましたが、今年5月のロードW杯ベルギー大会で国際大会に復帰し、身体も義足も総合してだんだん良くなって来ています。

強くありたいと思って常にトレーニングを積んできているので、簡単ではないがしっかり結果を出したいです。良いライバルが揃っている中で、優勝争い、メダル争いに名乗りをあげられるよう、しっかりと実力を発揮したいです。

○山口乃愛(女子B)
(初めての海外遠征ですが)このあたりのオランダの風景や気候など雰囲気が地元の北海道と似ていて、あまり外国という感じがしないです。

ロードレースは80kmと距離が長いですが走り切りたいです。(パイロットの)さくらさんはとても頼りになります。ここに出た事を無駄にしないように、しっかり走り切ろうね、と二人で話しました。せっかく来られたので、とにかく走りきることと、世界の選手のことも知りたいです。

○山本さくら(女子Bパイロット)
コンディションは良く、リフレッシュした状態で臨めそうです。(初戦の)タイムトライアルは、走りやすそうなコースですが、狭いコーナーもあるので、タンデムのスピードコントロールが大切になってくると思います。

試走でしっかり感覚を掴んでいきたいです。タンデムで一緒に走るというのは、場面場面でもっと頑張らないと、という気持ちになります。

今は、ダンシングや脚を止める時など、一つ一つ声を掛け合ってタイミングを図っていますが、乗れば乗るほど分かりあえると思うので、そうなりたいです。代表の重みを感じているので、しっかり完走して記録を残したいです。初めてでまだ不安もありますが、世界と自分たちのレベルを知って、次に繋がる大会にしたいと思います。

日本チームは7日にオランダに入り、現地で調整を行なっている。日本の初戦は、全選手とも現地12日午前のタイムトライアル。
14日にはロードレースが行われる。

Text :Ayako KOITABASHI
Photo:一般社団法人 日本パラサイクリング連盟

<大会情報 UCIサイト>
●大会プログラム
https://www.uci.org/docs/default-source/official-documents/2019-uci-para-cycling-road-world-championships/10.07.2019-programme-emmen9ec98b6f3bb245329b061662403dca30.pdf?sfvrsn=db715eb2_10

●エントリーリスト
https://www.uci.org/docs/default-source/official-documents/2019-uci-para-cycling-road-world-championships/emmen-(ned)-entry-list7e2066513dc34a5a87a25f15b4d4edf7.pdf?sfvrsn=b87367fa_14

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