ツール第16ステージ ピレネーの山岳コースをマイケル・ロジャースが制す!

Posted on: 2014.07.23

ツール・ド・フランスは22日、第16ステージが行われ、ピレネーの山岳コースを駆け抜けた。アタック合戦の末にできた、有力選手を含む逃げグループから、最後はマイケル・ロジャース(オーストラリア/ティンコフ・サクソ)が飛び出し、ステージ優勝。新城所属のヨーロッパカーは果敢に攻め、トマ・ヴォクレールが2位に入った。


ピレネーを上る新城(Photo Miwa IIJIMA)

ツール・ド・フランス第16ステージは、新城幸也が前チームに所属していた2009年まで4年間住んでいたトゥールーズの南、ピレネー山脈を東から西に沿うように進む237.5kmの長丁場。 


第16ステージコースプロフィール

レースは前半から激しい横風の中アタック合戦の末、まず12名の選手が逃げグループを形成。チームヨーロッパカーからはケビン・レザがこの先頭集団に入り、レースは落ち着くかと思われたが、横風により、メイン集団は2つに分断。

有力選手たちが次々と後続集団の中で取り残される中、リーダージャージのニーバリを守りたいアスタナがメイン集団のペースを引き上げ、逃げていた12名と45秒までタイム差が詰まったところで、9名の選手が12名に合流し21名の先行グループができる。

チームヨーロッパカーからはトマ・ヴォクレールと、シリル・ゴティエ、そして、最初の逃げに乗っていたケビンと3選手を送り込むことに成功した。


敢闘賞を取ったシリル・ゴティエ(Photo Miwa IIJIMA)
 
各チームのエース級の選手が含まれた21人の逃げグループは、メイン集団と最大11分まで差が広がり、レースは21人に託された。

ラスト40km地点から登る最後の超級山岳に入り、レースが動く。21人の逃げ集団が上りに入り、集団は崩壊。山頂はマイケル・ロジャース(オーストラリア/ティンコフ・サクソ)そして、トマ(チームヨーロッパカー)らが先頭で通過。

下りに入り、シリルがトマに合流。ヨーロッパカーは残り20km切ったところで形成されていた先頭5名の中に2名含まれるという有利な展開。ラスト5km、シリルがアタックすると、それに反応したマイケル・ロジャースがセリルを突き放し単独トップに。そのまま見事逃げ切り優勝を飾った。トマは惜しくも2位。シリルは5位でレースを終えた。


逃げが決まるまでトマの後ろには新城の姿が確認できる(Photo Miwa IIJIMA)

新城はエースのピエール・ローランをケアしながら最後の超級山岳に入り、16分21秒遅れの53位、総合順位を74位に上げている。

レース後、新城は「チームとしても作戦通り逃げに選手を送り込めたけど、勝てなくて残念、惜しかった。上りの調子も良かったから逃げたかった。序盤から何度もトライしたけどツールで逃げるのはそう簡単ではない。

明日は今日よりもっときついステージになりそうだけどチームも素晴らしいレースをしたし、自分の調子も良いので明日はあと2ステージ、相性の良いピレネーで頑張りたい。」と語った。

第17ステージはサン・ゴーダンをスタートしピレネー山脈に沿って、いったんスペインに入りカテゴリー1級の山岳を超え、フランスに戻るカテゴリー1級が3回、ゴールはカテゴリー超級のゴールと言う過酷なステージとなる。

【第16ステージ結果】
1位 マイケル・ロジャース(オーストラリア、ティンコフ・サクソ)
2位 トマ・ヴォクレール(フランス/ヨーロッパカー)+09”
3位 ヴァシル・キリエンカ(ベラルーシ、チームスカイ)
4位 ホセ・セルパ(コロンビア、ランプレ・メリダ)
5位 シリル・ゴティエ(フランス/ヨーロッパカー)
53位 新城幸也(日本/ヨーロッパカー)+16’21”

【個人総合成績】
1位 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア/アスタナ)
2位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン/モビスター)+4’37”
3位 ティボー・ピノ(フランス、FDJ.fr)+5’06”
4位 ジャンクリストフ・ペロー(フランス、AG2Rラモンディアール)+6’08”
5位 ロメン・バルデ(フランス/AG2Rラモンディアール)+6’40”

(記事:TeamEuropcar PR Manager Miwa IIJIMA)

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