ホワイトが逃げ切り勝利、愛三は勝負に絡めず ツール・ド・ランカウイ第5ステージ

Posted on: 2014.03.04

ツール・ド・ランカウイ第5ステージは、序盤に形成された3名が逃げが切り、最後はブラドレー・ホワイト(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)がスプリントを制して、ステージ優勝を果たした。愛三工業レーシングの西谷は72位でフィニッシュ。


ブラドレー・ホワイト(先頭)逃げ切りで勝利を飾る

ツール・ド・ランカウイ第5ステージは、カラクの町からマレー半島を南下し、レンバウへと向かう139.3km。細かなアップダウンが続き、レース後半3級山岳が2カ所用意されている。前日、高原ゲンティンハイランドで涼を取った選手達だったが、それも束の間、この日も35度近い気温と湿度で肌にべたつくような暑さとなった。スタート地点のカラクの町はマレー系の住民が多く、頭にスケーフをまいた学生達が多く集まっていた。


第5ステージコースプロフィール

多くの観客が集まるスタート地点

学生が歓声を送る

記念写真を撮る愛三工業の3選手と監督

この日のレースの舞台はマレー半島中央部に位置するティティワンサ山脈を眺める丘陵地帯。序盤で6名がアタックを決めレースがはじまる。協調体制を取るかと思われた先頭グループだが、30kmを超えたところで3名ずつのグループ2つに分裂。先頭はブラドレー・ホワイト(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)、トマス・ラボウ(オランダ、OCBC・シンガポール)、ルイス・マインティーズ(南アフリカ、MTNキュベカ)の3名でトップグループを形成した。



序盤から逃げが決まる

全体的に道幅は狭く、曲がりくねった道が続くコース。メイングループは昨日リーダーとなったタブリーズ・ペトロケミカルが集団先頭を牽く。2013年度のUCIアジアツアー、チャンピオンチームが、プロツアー相手にも堂々とレースを進めていく。先頭とメイングループとのタイム差はは6分前後でレースは進んでいった。


メイングループはリーダーチームがコントロール

集団後方に固まる愛三工業

タイム差6分前後でレースは進む

残り50kmを過ぎると、メイングループではアスタナが先頭交代に加わるなど徐々にレースが動きはじめた。しかし、3級山岳に入るが上りで先頭3名のペースは落ちる事がない。一方メイングループはペースをあげても先頭となかなかタイム差が縮まらない。最後の山岳を超える残り10km付近でのタイム差はおよそ2分30秒。逃げ切りが確定的なものとなった。

先頭牽引にアスタナも加わる

協調がうまくとれず思うようにタイム差が縮まらなかった

トップスピードで山を下りゴールへと向かう先頭3名。残り1km地点からゴールに向けて牽制が始まる。最後にマッチレースを制したのはブラッドリー・ホワイト(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)。連日逃げにのり積極的にレースを進めていたホワイトが、120km余り逃げ続けて、勝利を掴んだ。


最後はホワイトが3名でのスプリントを制した

ホワイトはレース後「3日連続で逃げにのったんだけど、今日こそは成功させたいと思っていた。勝利に大きい小さいはないけど、こんな形で勝てた事は特別に嬉しいよ」と語った。

この日、72位でゴールした西谷は、レース後「タイム差が5、6分過ぎたところで雲行きが怪しくなり、ずっとタブリーズが引いていたが、ラスト30kmでやっとアスタナが出てきた。だた、集団内でうまく協調が取れていないと感じた。今日みたいな逃げがどういうタイミングで出来るかわからないし、今日は若干自分自身がが消極的だったので、明日以降、逃げも視野にいれて積極的にやりたいと思う。」と語った。

【ツール・ド・ランカウイ2014 第5ステージ結果】
1位 ブラドレー・ホワイト(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア) 3h03’28”(42,80km)
2位 トマス・ラボウ(オランダ、OCBC・シンガポール)    
3位 ルイス・マインティーズ(南アフリカ、MTNキュベカ) 
4位 マイケル・コラー(スロベキア、ティンコフサクソ)       
5位 トーマス・ロジャース(ニュージーランド、OCBC・シンガポール)    
72位 西谷泰治(日本、愛三工業レーシング)        
76位 平塚吉光(日本、愛三工業レーシング)                    
115位 福田真平(日本、愛三工業レーシング)         


逃げ切った3名が表彰台

【ツール・ド・ランカウイ2014 第5ステージ終了時 総合成績】
1位 ミルサマ・ポルセイェディゴラコール(イラン、タブリーズ・ペトロケミカル) 12h09’21”
2位 マラウィ・クダス(エリトリア、MTN・キュベカ)              +8”
3位 イサーク・ボリバル(コロンビア、ユナイテッドヘルスケア)          +11”
4位 エステヴァン・チャベス(コロンビア、オリカグリーンエッジ)         +20”
5位 ペトル・イグナテンコ(ロシア、カチューシャ)               +36”

第6ステージはマラッカからポンティアンまでの199.1kmの平坦ステージ。この日から200km前後のロングステージが3日間続く。

◆大会詳細はこちらから

【第5ステージゴール前動画】

【写真・映像 La tour de LANGKAWI 2014】

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