ファンヒュンメルが集団スプリントを制す!愛三の西谷は17位 ツール・ド・ランカウイ第6ステージ
ツール・ド・ランカウイ第6ステージは、集団スプリントとなり、ケニー・ファンヒュンメル(オランダ、アンドローニジョカトリ・ベネズエラ)が並みいるスプリンター達を制し、ステージ優勝を果たした。愛三工業レーシングの西谷は同タイムの17位でフィニッシュ。
南国のフルーツが並ぶ屋台の横を通り過ぎる集団
10日間のステージレースも、いよいよ折り返し地点。ツール・ド・ランカウイ第6ステージは、かつての貿易の要所、マラッカからシンガポールとの国境の町、ポンティエンまでの199.1km。途中3カ所のスプリントポイントが設けられている平坦ステージだ。第5ステージまでの暫定ポイント賞は、トマス・ラボウ(オランダ、OCBC・シンガポール)とマット・ブラメイヤー(アイルランド、シナジーバク)が同ポイントとなっており、中間スプリント争いも激しくなることが予想された。
第6ステージコースプロフィール
スタート地点はマラッカ。かつてポルトガル・オランダ・イギリス・日本に統治されていた歴史があり、ヨーロッパの雰囲気漂う歴史ある街並は世界遺産に指定されている。マレー系・中華系・インド系の住民が住み、他民族国家マレーシアの顔を見せる。この日スタートラインに立ったのは120名。連日の激しい日差しを物語るように選手達の顔は日焼けで真っ赤になっていた。
レース前の模様
レース前、第2ステージで手のケガを負った福田真平は「手の方はだいぶよくなりました。ダンシングも出来るし、段差がちょっと痛いぐらいで、しっかりとテーピングをしているので痛みも少ないです。集団をイランの選手達はコントロールはしようとしているんですが、コントロールする人数が少ないので、スプリンターを抱えるチームがレースをまとめるんじゃないかと思う。昨日みたいな逃げが序盤に決まってスプリンターチームがどれだけ詰めるかって感じだと思う」と語り、元気にスタートしていった。
ケガを負っている福田真平、徐々に回復しつつある
パレードランが終わり、リアルスタートのフラッグが振られると、激しいアタック合戦がはじまる。アタッカーといわれる選手達がチーム内のスプリンターのために、レースを優位に進めようと集団から次々と飛び出していく。レース前には涼しい風もふき、雨が降りそうな重たい空だったが、気温はどんどん上がっていき、この日も最高気温が35度を超えた。レース開始後1時間が経ち、追い風の影響もあり時速は50キロを超え、集団は一つのまま高速で進んでいった。
マラッカの街をスタート、激しいアタック合戦が続く
ようやく逃げが決まったのは70キロ付近。エイティン・アスドフ(アゼルバイジャン、シナジーバク)、ヤン・マルティネス(フランス、ヨーロッパカー)の2名が飛び出したの対して、メイン集団は容認するものの、マルティネスはスプリントで勝負を狙う作戦に切り替え早々と集団に戻る。結果、80km付近からアスドフが単独で逃げる事となった。メイングループはリーダーチームのタブリーズ・ペトロケミカルに加え、アスタナ、イエローフローなどが先頭交代に加わりレースをコントロール。先頭とのタイム差を3分程度に保ちながらレースを進めていった。
単独で逃げるエイティン・アスドフ
先頭とのタイム差を3分程度にキープしながらレースは進む
100km付近を超え、2つ目の中間スプリントポイント手前で、ポイント賞ジャージを着るトマス・ラボウを含む追走グループが先頭と合流し、3名の逃げグループが形成された。しかし、この日のメイングループは冷静にレースを進め、オリカグリーンエッジやベルキン等、プロチームも先頭を牽引し、ゴールが近づくにつれて着実に先頭との差を詰めていく。そして、残り20キロ手前で、ついにメイン集団は先頭を捕まえ、レースは振り出しに戻った。
ポイントジャージを着るトマス等が先頭に合流
ペースアップするメイングループ
選手達を待つゴール前
各チームの激しい位置取り争いが繰り広げられる中、集団は一つのままゴールへと向かう。ゴール手前5kmは、ほぼ直線。そうした中、残り200mで先頭に立ったのは、ケニー・ファンヒュンメル(オランダ、アンドローニジョカトリ・ベネズエラ)。そのまま、ゴールラインを突き抜けて勝利を飾った。総合順位は変わらず。ポイント賞は、ラボウが首位にたったものの、3位までが2ポイント差にひしめく混戦状態となった。
ファンヒュンメルがスプリントを制す
ファンヒュンメルはレース後「残り1km地点ではグアルディーニをマークしたんだけど、横風が吹いたのでそれを避けたと同時にユナイテッドヘルスケアがスプリントを始めた。それに上手く乗れて、絶好のポジションで最終スプリントに入れたよ。このチームで勝利を飾れて嬉しい」と語った
レース後、記者に囲まれるファンヒュンメル
【ツール・ド・ランカウイ2014 第6ステージ結果】
1位 ケニー・ファンヒュンメル(オランダ、アンドローニジョカトリ・ベネズエラ) 4h29’46”(avr.43,14km)
2位 アイディス・クルピス(リトアニア、オリカグリーンエッジ)
3位 ケン・ハンソン(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)
4位 ロバート・フォスター(ドイツ、ユナイテッドヘルスケア)
5位 ミッシェル・コラー(スロベキア、ティンコフ・サクソ)
17位 西谷泰治(日本、愛三工業レーシング)
58位 平塚吉光(日本、愛三工業レーシング)
65位 福田真平(日本、愛三工業レーシング)
【ツール・ド・ランカウイ2014 第6ステージ終了時 総合成績】
1位 ミルサマ・ポルセイェディゴラコール(イラン、タブリーズ・ペトロケミカル) 12h09’21”
2位 マラウィ・クダス(エリトリア、MTN・キュベカ) +8”
3位 イサーク・ボリバル(コロンビア、ユナイテッドヘルスケア) +11”
4位 エステヴァン・チャベス(コロンビア、オリカグリーンエッジ) +20”
5位 ペトル・イグナテンコ(ロシア、カチューシャ) +36”
第7ステージは今大会最長の、230.1km。大会の舞台はマレー半島東岸部に移動する。
【第6ステージゴール前動画】
【写真・映像 La tour de LANGKAWI 2014】