イランのポルセイェディゴラコールがアジア人初、ゲンティンハイランドを制し総合首位に!ツール・ド・ランカウイ第4ステージ

Posted on: 2014.03.03

超級山岳ゲンティンハイランドの山頂フィニッシュが待ち構える、ツール・ド・ランカウイ第4ステージ。残り1km、最終的に5名に絞られた山岳でのマッチレースを、ミルサマ・ポルセイェディゴラコール(イラン、タブリーズ・ペトロケミカル)が制してステージ優勝。総合争いでも首位に立ち、2位のマラウィ・クダス(エリトリア、MTN・キュベカ)とのタイム差は8秒。愛三工業レーシング、平塚吉光が9分32秒遅れ、33位でフィニッシュしている。


クイーンステージとなるゲンティンハイランド

この日のスタート地点は、大会のメインスポンサーマレーシア航空の駐機場である、クアラルンプール国際空港。ここからツール・ド・ランカウイの象徴である超級山岳ゲンティンハイランドへと向かう、110.9kmのコース。60km付近までは細かなアップダウンの続く丘陵地帯を超え、その後、山岳区間に入ると勾配の緩めの上り、さらに残り25kmから一気に駆け上がり、標高1,625mの山頂ゴールとなる。例年総合優勝へ大きなアドバンテージを築くステージとなるため、クライマー、オールラウンダー達が勝負を仕掛けてくる。


第4ステージコースプロフィール

メインスポンサーであるマレーシア航空のお膝元でスタート地点

山岳を得意とする愛三、平塚はレース前「これほどの規模のレースに出るのはキャリアで初めてで、毎日そのスピードと激しい位置取り争いを体感している。今まではボトルを運んでいるだけなので疲れはない。20位くらいではでゴールしたい。」と語った。


120名がスタートラインに立った

レースは序盤から、前日までの平坦ステージとは違った展開がおこる。約15km付近に6名の選手が飛び出したのをきっかけに、次々と先頭グループに有力選手達が合流。30km地点では先頭グループの人数は31名。メイングループとの差は3分30秒前後で推移していく。アスタナ以外のプロチーム、プロコンチネンタルチームが選手を送り込むという状態。レース開始1時間の時速は47キロと、ハイペースでレースは進んでいった。


スタート直後、丘陵地帯でアタック合戦が起こる

31名と大人数の逃げグループが形成された

60kmを過ぎ、上り区間がはじまると、アシストを終えた選手が1人また1人と先頭から離脱していく。残り25kmからの本格的な上り口の所で先頭グループは16名に絞られる。リーダージャージを着るドゥベル・キンテロ(コロンビア、コロンビア)は追走するメイングループからも遅れはじめ、このステージで総合首位が入れ替わることが確定的となった。


山岳地帯に入るとどんどんと先頭集団の人数は絞られていく

多くの観客が、選手達に声援を送った

残り10kmで先頭グループは12名。集団の中、イサーク・ボリバル(コロンビア、ユナイテッドヘルスケア)が積極的に飛び出し、集団を崩しに何度も攻撃をしかける。山頂が近づくに連れバラバラになっていく先頭グループ。最後残り1kmで残ったのは5名。ゴールに向け駆け引きがおこる中、最後のストレートで仕掛けたのはミルサマ・ポルセイェディゴラコール(イラン、タブリーズ・ペトロケミカル)。2位に8秒差をつけて、アジア人で初めてゲンティンハイランドを制すと同時に、総合首位の座に踊り出て、イエロージャージにも袖を通した。


消耗戦となった超級山岳ステージ

最後の直線で飛び出したポルセイェディゴラコール

アジア人で初めてゲンティンハイランドを制した

ポルセイェディゴラコールはレース後「このステージレースで一番大切なステージで勝てた事はとっても嬉しいよ。また、今までアジア人がこのステージを勝つ事ができなかったので、それができたことをとても誇りに思う」と語った。

【ツール・ド・ランカウイ2014 第4ステージ結果】
1位 ミルサマ・ポルセイェディゴラコール(イラン、タブリーズ・ペトロケミカル) 2h54’44”
2位 マラウィ・クダス(エリトリア、MTN・キュベカ)              +4”
3位 イサーク・ボリバル(コロンビア、ユナイテッドヘルスケア)         +5”
4位 エステヴァン・チャベス(コロンビア、オリカグリーンエッジ)        +10”
5位 ペトル・イグナテンコ(ロシア、カチューシャ)               +26”
32位 平塚吉光(日本、愛三工業レーシング)                  +9’32”  
80位 西谷泰治(日本、愛三工業レーシング)                   +21’02” 
117位 福田真平(日本、愛三工業レーシング)                  +25’52”      

ポルセイェディゴラコールはステージ優勝とともに総合優勝も手にした

【ツール・ド・ランカウイ2014 第4ステージ終了時 総合成績】
1位 ミルサマ・ポルセイェディゴラコール(イラン、タブリーズ・ペトロケミカル) 12h09’21”
2位 マラウィ・クダス(エリトリア、MTN・キュベカ)              +8”
3位 イサーク・ボリバル(コロンビア、ユナイテッドヘルスケア)          +11”
4位 エステヴァン・チャベス(コロンビア、オリカグリーンエッジ)         +20”
5位 ペトル・イグナテンコ(ロシア、カチューシャ)               +36”

第5ステージは3級山岳が2カ所用意されている139.3km。総合争いも視野に入れた激しいレースとなることだろう。

◆大会詳細はこちらから

【第4ステージダイジェスト動画】

【写真・映像 La tour de LANGKAWI 2014】

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