14歳の畠山紗英が国内BMXレース界初のレッドブルアスリートに!

Posted on: 2014.02.28

これまで年齢別世界選手権で3度のチャンピオンに輝いた若き女性BMXライダー、畠山紗英(14歳)がエナジードリンクメーカー「レッドブル」とスポンサー契約を結び、世界の名だたるトップレーサーたちが顔を揃える、レッドブルアスリートの仲間入りを果たしたことを発表した。


photo:Naoyuki Shibata/Red Bull Content Pool

ー■国内BMXレース界初のレッドブルアスリート

北京オリンピックから正式種目となったBMXレースは、20インチの小径車で行われるアメリカ生まれのオフロード競技。5歳から年齢別に細かくカテゴリーが別れ、世界に挑戦できる仕組みとなっている。

そうした中、現在14歳の畠山紗英は2009年、2011年、2012年に、それぞれ年齢別で争われる世界選手権で優勝を手にし、その将来が嘱望されてきた。そして今回、その活躍がビッグスポンサー獲得につながった。

畠山は、自身のフェイスブックで「今年からレッドブルアスリートの仲間入りしました!!
これからも、今まで以上に強くなります!!!応援よろしくお願いします!!」と発表し、更なる進化を誓った。

エクストリーム系スポーツを中心に、世界中の数々のアスリートをサポートしているレッドブル。BMXレースにおいては、北京オリンピック男子銀メダリストのマイク・デイ(アメリカ)、ロンドンオリンピック女子金メダリスト、マリアナ・パジョン(コロンビア)、2011年世界チャンピオンジョリス・ドデー(フランス)といったトップクラスの選手と契約し、レッドブルアスリートとしてのブランドを高めている。そうした中、畠山紗英が、日本BMXレース界では初めてその名を刻むこととなった。
(※BMXフラットランドでは内野洋平がレッドブルアスリートとして活躍している。)

ー■BMX界の第一人者三瓶将廣「夢や希望を与える大きな出来事!」

同じく幼少時代から海外挑戦を続け、現在は選手である傍ら、社団法人SYSTEMATIC BMX代表として、後進の育成に力を注ぐ三瓶将廣は、現在畠山の海外サポートやトレーニングサポートを行っている。そんな彼に、今回の発表について聞いた。

◆Red Bullアスリートが国内のBMXレース界から誕生したことについて。
BMXレース界にとって、とても明るいニュースです!Red Bullアスリートが国内のBMXレースシーンへ誕生したことにより、日本人ライダーたちへ夢や希望を与え、それを励みにしトップBMXレーサーを目指すきっかけになるかと思います。

◆Red Bullアスリートになったことへの優位点。
注目度がアップすることは1つあるかと思います。またトップアスリートの一員になることで、本人の意識変化や、他のRedBullアスリートとの交流などで得るアドバイスなどが、彼女が選手として大きく成長させると思います。

◆今後の彼女の活躍、期待について。
今回の決定をうけてか、近頃の彼女の選手としての取り組み姿勢などの変化が見受けられます。世界選手権優勝など豊富な経験を持つので、ジュニア/エリート昇格時に世界のトップライダー達と対等に戦える選手になることを期待しています。

また今回RedBullアスリートになることで広がった可能性、自ら掴んだチャンス、授かった翼を最大限に活かし、彼女の夢である東京五輪を叶えてほしいです。僕の方でも出来る限りのバックアップを行っていきたいと思います。


国内BMX界の第一人者三瓶将廣

ー■業界全体で羽ばたく!国内BMXレース界の課題

前回のロンドン五輪では、自転車競技で唯一、出場権を逃したBMXレース日本代表。女性ライダーにおいては、これまで一度も出場権を獲得していない。そうした中、次世代のライダー育成は大きな課題となっていた。

今年15歳を迎える畠山は年齢的に、2016年のリオデジャネイロオリンピック出場はできない。しかし、今回のようなビッグブランドがスポンサーについたことで、周囲に与える影響は大きいだろう。

また、一般的な学校の部活動に含まれていないマイナースポーツである自転車競技において、継続して活動できる環境を整えることが重要な鍵を握ってくる。

世界に羽ばたく選手が増える中で、本人だけでなく、周囲の意識改革も必要になってくるに違いない。東京五輪まで6年あまり。世界に認められた若き才能の芽を潰さないために、しっかりとした地盤を固める必要があるだろう。

【関連動画:2013全日本選手権 by DIRT BIKE CHANNEL】

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