豪州シリーズ戦で前田佳代乃がスプリント3位 ワールドカップ出場にむけて更に前進

Posted on: 2013.07.17

toj_17月10日からオーストラリアのアデレードで開催されているトラック競技の国際大会「インターナショナル・トラック・シリーズ」に、参戦している日本代表。

大会は、全3シリーズで行なわれ、現地12日、セカンドシリーズ「スーパー・ドローム・トロフィー」が行なわれ、前田佳代乃が、スプリントで3位に入り表彰台にあがるなど、前回に引き続き、女子短距離選手が成長を見せつけた。

結果、UCIの個人ポイントをさらに上積みし、11月のワールドカップ出場にむけて、また一歩前進することとなった。

<以下は、ナショナルチーム総監督 松本整氏の「第2戦スーパー・ドローム・トロフィー」終了後のレポート>

5日間で連続して3大会を開催する今回の開催スケジュールは、ワールドカップ出場へのポイント獲得に有利なスケジュールの上に、CA(サイクリング・オーストラリア)からの積極的な各国への働きがけもあり、アジアからも多くの国が参加している。結果として8カ国の参加となり、男女ともにレベルの高い開催となっている。

そうした中、日本短距離陣は、日頃、1日1レースに集中することを要求される競輪選手達が中心の構成だが、勝ち上がると1日で10〜11本のレースをこなすことになる今回のレースプログラムでは、強い選手ほどレース数が増え、不慣れなスタミナ戦にも挑まなければならない。

こうした状況下でも日本女子短距離陣は、今日も積極的なレースを展開した。スプリント予選は,相変わらず冷え込むトラックでタイムトライアルが行われたが、リー・ワイジー(香港・500mTT世界王者)が、昨日よりタイムを上げて1位通過。前田佳代乃選手が4位に入り、石井寛子選手(7位)、加瀬加奈子選手(11位)、中川諒子選手(14位)と続く。

その後、前田選手、加瀬選手が1/8決勝に勝ち上がり、1/4決勝へ進出。中川選手は再びB-Finalながら3戦全て先行で逃げ切り9位に。250mトラックに慣れてくれば、レース運びの幅も広がり更なる進化を期待できる。

加瀬選手は、1/4決勝で優勝候補筆頭のリー・ワイジー(香港)とあたり、上位進出を阻まれ5位−8位決定戦へ。前田選手は1/4決勝で、アジア選手権スプリント覇者のファテハ・ムスタパ(マレーシア)に逃げ切りで勝利し、1/2決勝へ。

1/2決勝では、リー・ワイジー(香港)との対戦。1本目は先行したが、一気に追い込まれ先勝されて2本目へ。ここでも前田選手は先行勝負し逃げ切るものの、昨日同様にスプリンターレーンを外して降格。3位−4位決定戦ではカーリー・マカラク(オーストラリア・ロンドン五輪銅メダリスト)相手に2本とも逃げ切って3位で表彰台へ。

スプリント男子は菅田和宏選手が9位ー12位決定戦で2位となり結果10位に。森山智徳選手(19位)、早坂秀悟選手(21位)も昨日より相対的な順位を上げ、少しずつ海外でのレースに馴染みだした。

ケイリン男子では,早坂選手が好機に仕掛け、逃げ切って予選を突破。敗者復活戦では菅田選手も逃げ切り、1着で準決勝へ駒を進めた。2人共に準決勝は敗退するものの、7位−12位決定戦では菅田選手が逃げてマレーシアのアジズル・ハスニ・アワンに続いて2着に粘り込む健闘を見せた。

今回は育成選手で構成された男子短距離陣だが、全員が日ごとにレースに慣れて動きが良くなってきており、こうしたレース経験がゲームレースには如何に重要かを物語る内容となった。

ケイリン女子は、加瀬選手、中川選手、前田選手の3名が決勝へ進出したが、またもリー・ワイジー(香港)が強烈な捲りを放ち優勝。仕上がりの良さを見せつけられた。

<スーパー・ドローム・トロフィー 日本代表結果>

【男子スプリント】
10位 菅田和宏
19位 森山智徳
21位 早坂秀悟

【女子スプリント】
3位 前田佳代乃
8位 加瀬加奈子
9位 中川諒子
11位 石井寛子

【男子ケイリン】
8位 菅田和宏
10位 早坂秀悟
17位 森山智徳 1回戦敗退

【女子ケイリン】
4位 中川諒子
5位 前田佳代乃
6位 加瀬加奈子
11位 石井寛子

(情報&写真提供:JCF)

【公式リザルト:大会ホームページ】
http://www.cycling.org.au/?ID=50659#d3

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