ブエルタ第20ステージ 新城は果敢な逃げで45位!ファビオ・アルが総合逆転

Posted on: 2015.09.13

ブエルタ・ア・エスパーニャは9月12日、第20ステージが行われ、単独で120キロ近く逃げた、ルーベン・プラサ(スペイン、ランプレ・メリダ)がステージ優勝。アスタナのファビオ・アル(イタリア)が逆転で総合優勝をほぼ手中におさめた。新城は逃げグループで積極的な走りをみせ45位でフィニッシュしている。


逃げグループで集中して走る新城(Photo Miwa IIJIMA)

第20ステージは、カテゴリー1級山岳を4つ超える、登りと下りのみの175.8kmの山岳コース。この日が最後の山岳ステージとなり熾烈を極めた総合争いも実質最終決戦となる。


第20ステージコースプロフィール

スタートしてすぐに新城を含む10人の逃げグループが形成。そのすぐ後に、逃げたい選手たちで形成された28名の追走集団ができ、30秒ほどのタイム差で追いかけると、2つ目の山岳に入り新城らの先頭集団からルーベン・プラサが単独アタック。

その直後に後続から追い上げてきた28名の追走集団が合流し、40人近くの大きな集団が形成され、その前にプラザの逃げという展開でレースが進む。

3回目の山岳に入り、新城とチームヨーロッパカーのエース、ローマン・シカールが含まれている40人の集団は、プラザを追うために活性化していく。そして、それをきっかけに集団が崩壊、新城も遅れだすことになってしまった。

最後の1級山岳に入るところでメイン集団から総合優勝争いの選手たちが新城を吸収。新城は、しばらくその集団にとどまるものの、一緒に追いついてきたチーム内で一番総合順位が良いファブリスのアシストに回り、新城は役目を終えた。ステージは逃げグループから単独でアタックし、120km近く続けたルーベン・プラサが制した。

また、総合争いは大きな動きをみせ、首位でスタートしたトム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン)が3つめの山岳でミケル・ランダ(スペイン、アスタナ)のアタックをきっかけにメイン集団から脱落。総合ジャンプアップを狙うチーム・選手が協調を見せ、最後はファビオ・アルが総合1位に踊り出て、グランツール初制覇をほぼ手中におさめた。

新城は7分49秒遅れの45位でレースを終え、日本人として初となる3大グランツール完走をほぼ確定させた。


逃げグループで集中して走る新城(Photo Miwa IIJIMA)

レース後、新城は「今日は逃げに入る役目を命じられたので、その役目を果たせてよかった。予定通り3週目はコンディションも良く走れていたので、27日の世界選手権が楽しみだ。明日の最終ステージは順位を狙うことはもちろんだが、とにかく無事に走り切りたい」と語った。
 
第21ステージ、最終日はマドリッド市内の周回コースで行われる平坦の97.8kmのレースとなる。


第21ステージコースプロフィール

(記事:TeamEuropcar  Miwa IIJIMA)

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